皮膚科医・友利が実践「赤ちゃんスキンケアのポイント」〜Dr.友利のなんくるないさ Vol.7〜

2014年7月に第1子となる男児を出産し、2016年の8月8日に第2子を出産した友利新さん。実は30歳を過ぎるまでは、妊娠・出産についてまともに向き合ったことがなかったそうです。36歳で出産を迎えるまでには、紆余曲折があり、「なんくるないさ」(沖縄方言で、なんとかなるさ)の精神で乗り越えてきた友利さんに、妊娠・出産や子育て、家族の絆などについて語っていただきました。

第7回目となる今回は、いよいよ最終回! 第2子出産の報告と共に、皮膚科医である友利さんのブログに多く寄せられるベビースキンケアについて語っていただきつつ、育児を頑張るママたちに向けたメッセージもいただきました。

第2子出産のご報告!

当連載を読んでいただいているみなさんにご報告です。8月8日、第2子となる女の子を出産いたしました!

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予定日は8月末だったところ、またもや予定日より早い出産となりましたが、今回は主人と息子にも出産に立ち会ってもらうことができ、無事に新しい家族をみんなで迎えることができました。あれだけ、主人の立ち会いは避けていたのに、不思議なものです(笑)。

出産翌日から娘の血性嘔吐が続き、NICU(新生児集中治療室)で処置をしていただいていたのですが、無事に退院することができました。

初産の時よりも、分娩室にいる時間は半分程度でしたので、出産までの時間はあっという間でした。やはり、2回目の出産ともなると、経験があるので気が楽ではありますが、無事に産まれてきてくれた娘の元気な顔を見ると、やはり、胸がいっぱいになります。

すでにスタートした、息子と娘、2人の育児に気を引き締めつつ、いろいろと大変なことがあるとは思いますが、“なんくるないさ”の精神で、私らしく育児を楽しんでいこうと思っています。

日本には、赤ちゃんの肌を保湿する文化がない

私が皮膚科医だということもあって、出産してからは赤ちゃんのスキンケアに関する質問が増えてきました。皮膚に関する乳児トラブルの相談として多いのは、特にアトピーですね。こういった皮膚トラブルというのは、乳児に多いです。

日本では、赤ちゃんのスキンケアにおいて、皮膚を洗うことはするのですが、皮膚そのものを守るという発想があまりないんですよね。皮膚を洗うという発想はあるので、沐浴剤ですとか、赤ちゃん用のボディソープといった製品はたくさんありますが、赤ちゃんの肌を“保湿する”という文化がほとんどありません。そして、私は皮膚科医の経験から、皮膚トラブルの原因として、赤ちゃんの肌の乾燥が結構多いのではないかと感じるようになりました。

出産前から、自分に子どもができたら、肌の保湿をしっかりしてあげたいと思っていて、そのことをずっとブログでも発信し続けていたのですが、実際に出産後に保湿をしてあげようと思っても、当時は安心して使える製品がなかったのです。

それなら、わが子に安心して使える製品を自分で開発していこうと思い立ち、どんな成分の入ったものであれば安心して使えるのか、検討内容などをブログで発表していたところ、共感してくださるママさんたちがどんどん増えていきました。

保湿をすると肌のバリア機能がアップする!

ブログをずっと続けてきて良かったなあと思うのは、やはり赤ちゃんの皮膚のトラブルに関するアドバイスができたということですね。 繰り返しますが、日本人というのは、赤ちゃんのスキンケアに関して、皮膚を洗うケアは当たり前のようにするのですが、保湿ケアをするという発想がほとんどないのです。

皮膚というのは、いってみれば、身体を覆う大きな袋です。その大きな袋である皮膚には、バリア機能があるんですよね。そして、皮膚はしっかりと保湿すると、バリア機能がアップします。

ところが、赤ちゃんの場合は、皮膚をしっかり洗いすぎてしまうと、肌に必要な皮脂まで洗い流されてしまうので、バリア機能が低下してしまうんです。赤ちゃんの肌って、とてもみずみずしい肌をしていると思われがちなのですが、実はものすごく乾燥しているんですよね。

必要な皮脂まで洗い流してしまうと、バリア機能が著しく低下してしまい、そこから外的な刺激が加わることによって、乳児湿疹になりやすい、さらに乳児湿疹がアトピー性皮膚炎の原因にもなっているということも、最新の研究で明らかになってきています。

バリア機能の低下がアトピーの原因になっている!?

さて最近、子どもの食物アレルギーがよく話題になります。腸管から入ってくることにより引き起こされるアレルギーが多いというのは確かです。しかし、腸管から入ってきた場合というのは、徐々に免疫がつくようになるんですよね。

これは免疫の減感作療法というのですが、例えば卵を食べるとアレルギー反応が起こるといった場合でも、ちょっとずつ食べていくようにすれば、やがて食べられるようになっていくケースが多いのです。

しかし、皮膚の場合はバリア機能が低下してしまうと、そこから何かアレルゲンが入ってくることによって、アレルギーを引き起こしてしまうということが多いのです。研究面においても、皮膚のバリア機能を低下させないように保つことで、アトピーの発生を抑えることができるといったデータも2014年に発表されています。

この研究データからしても、赤ちゃんの身体を洗うときは、バリア機能として必要とされる皮脂まで洗い流さないようにして、なおかつ、洗った後は、しっかりと保湿をしてあげる、といったことが大事だといえます。

残念ながら、多くのママは、赤ちゃんにとって保湿はマストなんだということを知らないのです。なので、この記事を読んで赤ちゃんの保湿の重要性を理解したママの皆さまには、今後「お風呂に入れた後にしっかり保湿を行うこと」を、しっかり心がけてもらいたいです。

わが子に使いたいと思えるベビースキンケアを、自ら開発

出産後に「赤ちゃんの肌にとって大切な皮脂を落としすぎないで、いかに保湿をするか?」と考えていた時期、私からみて、納得できる製品が全然ありませんでした。 そこで、わが子に安心して使いたいと思える、赤ちゃんの肌のためのスキンケアシリーズ「メディスキンベビー」を自ら開発しました。

開発した製品は、汚れを落とすソープと、肌に潤いを与えるローションバリア機能を強化するバームの3種類なのですが、どれも赤ちゃんの肌に必要ない「合成化学成分」はすべて排除して、天然保湿成分をいろいろと考えてベストな配合でプラスしてあります。

赤ちゃんの身体を洗うというのは、先ほど言ったように、必要な皮脂まで落としてしまうことがあるので、実はリスクが高いんですね。そこでソープは、汚れは落とすけれども、必要な皮脂は落とさないようにする製品にしました。

そしてローションは保湿のために使用。夏場だと、産まれてから4か月くらいまでは肌がけっこう脂っぽくなってしまって、すぐにニキビができたりするのですが、パシャパシャと肌に塗ってあげるだけでも保湿ができるようになっています。

何度も試作を重ねた、こだわりのベビースキンケア製品

ソープとローションだけでもいいのですが、困るのは乾燥しがちな冬場です。生後4か月以降の赤ちゃんは、急激に皮脂の分泌量が低下するので、乳児湿疹というトラブルに見舞われやすくなってしまいます。

そこで、必要となってくるのが、バーム。ローションを塗ってあげた後に、膜を張るような感じでシッカリと塗ってあげるといいと思います。 クリームではなく、バームにしたのには理由があります。

クリームを作る時には、油と水を混ぜて作るのですが、製造工程で、どうしても化学的な成分である界面活性剤などを入れないといけません。2歳くらいになってくると、肌のバリア機能にある程度、厚みが出てくるのでクリームを使っても大丈夫なのですが、それまではなるべく化学的なものは排除したかった。

そういう理由でバームを私は選びました。このバームがしっかりと膜を作って、皮膚の上にもうひとつバリアを作ってくれます。

これら3つの製品すべては、皮膚科医である私が、わが子に使いたいと思って、試作を何度も繰り返して開発したもの

100%天然のものを使用しており、安心・安全!製造過程も常にチェックできるように国内製造にこだわっています。 皮膚科医として、母親として、苦労を重ねて開発した製品が、多くのママからご支持をいただいているので、、本当に嬉しいですね。ご興味ある方は、ぜひチェックしてくださいね。もちろん、私は試作品の段階から息子に使っていますし、娘にもさっそく、使っています!

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家族の笑顔を自信に変えて、育児を楽しみましょう!

7回まで続いたこのコラムも、いよいよ最終回です。赤ちゃんのスキンケアについて皮膚科医の立場、母親の立場からお話させていただきましたが、最後にこのコラムを読んでくださっているみなさんにひとこと、お伝えしておきたいと思います。 ママって、何かを諦めなきゃいけなくなるとか、これまでとはまったく違う世界があるのではないかという気がしていました。確かに、出産後の生活というのは、独身時代や出産前に比べると、できなくなることもあります。

でも、子育てをする生活というのは、新しいドアを開けるといいますか、これまでとは違う楽しい世界が待っているのだと思っています。大変なこともいろいろありますが、その新しい世界を楽しんでいただきたいと思います。 ゲームに例えるなら、ひとつのステージをクリアして、次のステージへ行くとか、そんな感じです。次のステージに進むのって、ちょっと怖いような気がしたりするものですが、実は、想像以上にワクワクすることもたくさんあります。

他の人の意見に惑わされる必要はありません。私は、自分と自分の家族、そして、何よりもわが子の笑顔が自分の人生における全てだと、今は思っています。 この先ママとして自信を失ったり、くじけそうになることもあったりするのかもしれませんが、家族の笑顔をたくさん増やすことが大切だなあと実感しています。それが、ママとしての自信になっていくのではないでしょうか? 子どもと一緒にママも成長していきましょう!

そして、子育てを思いっきり楽しんでいって欲しいと思います!

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この記事のキュレーター

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医師・友利新(ともり あらた)。1978年沖縄県宮古島市生まれ。東京女子医科大学卒業後、同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。現在、都内2か所のクリニックに勤務する傍ら、医師という立場から美容と健康を医療の観点から追求し、ベビー用スキンケア用品の開発プロデュースも手掛けている。2004年第36回準ミス日本の経歴も持つ。2014年、妊婦の疑問に関して、自身の経験も交えてエッセイ風に回答した『Dr.友利の美人科へようこそ マタニティ外来編 妊娠・出産Q&A64』(講談社)を上梓。オフィシャルブログ「ビューティー診療室」
http://ameblo.jp/arata1107/

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