「おしゃぶり」は育児に活用すべき?避けるべき?メリットとデメリットを知ろう

ベビー用品コーナーに必ずあるのが、デザインが豊富なおしゃぶりコーナー。高い機能性を表記した商品も多くありますが表示通りの機能はあるのでしょうか?今回は、健やかで安全な育児を目指すために必要な「おしゃぶり」の正しい知識とその考え方をご紹介します。

赤ちゃん用品を買い物に出かけると一際かわいいデザインや高い機能性をうたったおしゃぶりが目に留まることも多いはず。でも実際の育児にはおしゃぶりは活用してもよいのでしょうか?コマーシャルや表記にあるような機能性は本当に発揮されるのでしょうか?今回は、健やかで安全な育児を目指すために必要な「おしゃぶり」についての正しい知識とその考え方をご紹介します。

おしゃぶりは本当に必要?

かわいいデザインやファッション性、「泣き止むから楽」「静かになる」という理由でおしゃぶりの使用をはじめていませんか? きちんとおしゃぶりのメリットとデメリットを理解してから使いはじめるようにしましょう。 そして大切なことは、おしゃぶりだけに頼らずに「どうして泣き止まないか」という点についてじっくりと赤ちゃんと向き合うことです。そうすると自然とおしゃぶりが必要かどうか分かってくるはずです。

おしゃぶりのメリットとデメリット

おしゃぶりのメリットとデメリットをまとめました。

●メリット

・赤ちゃんがおっぱいを吸っているような心地よい安心感が得られるために泣き止む場合があります。どんなことをしても泣き止まない場合におしゃぶりを試してみることで、育児ノイローゼなど養育者のストレスを減らすことに役立つと考えられています。
・鼻呼吸が促されると一般的に言われていますが、日本小児歯科学会によると科学的根拠は現在ないそうです。

●デメリット

・赤ちゃんは興味のあるものは何でも口に入れてその感触から形や大きさ、素材の違いなどを学びます。赤ちゃんにとって違う形や大きさ、重さのものを手で口まで運ぶことはとても難しい動作です。その動作だけでも多くの刺激を得ることができますが、おしゃぶりを使用している場合には、この目と手の協調運動の学習が阻害されてしまい、学習の機会が減ってしまいます。
・言葉を覚える時期になってもおしゃぶりをしている場合では、発語の機会が減るために言葉の発達が遅れる傾向がみられます。使用方法や時間にもよりますが、歯列や噛み合せが悪くなったり、顎の発達に異常をきたしたりする危険性が高いです。

安全におしゃぶりを使用するために

以下の4点に特に気を付けて使用するようにしましょう。
1.常用しない
2.できる限り短時間だけ使用する(目的を決めて使用する「寝付かせるときだけ」「預ける時だけ」など)
3.コミュニケーション(言葉がけなど)をより一層こころがける
4.できる限り早い段階で使用をやめるようにする(日本小児歯科学会では2歳過ぎまでにはやめることを推奨)

おしゃぶりは、「いざという時の最終手段」

赤ちゃんがママやパパを頼りに泣くのは当たり前のこと。赤ちゃんにとってはママとパパは全てなのです。赤ちゃんの「泣く」というコミュニケーションに耳を傾けて、何を欲しているのかを感じ取ってあげましょう。コミュニケーションを大切にすることで、おしゃぶり使用の頻度が減ったり、不要になったりすることもあります。大切な赤ちゃんが健やかに成長できるようにおしゃぶりだけでなくいろいろな方法をチャレンジしてみましょう! 

この記事の監修
日本小児科学会専門医 菊池 透先生

初回公開日:2016年4月27日
最終監修日:2021年7月22日

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この記事のキュレーター

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