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性病は喉からも感染する?!咽頭性病が疑われたら…?
性病といえば、性行為で感染するものですが、すべてが性器への感染ではありません。時には、オーラルセックスによって喉に感染してしまうことも。その喉に感染する性病にはどのようなものがあるのか、また、喉の性病の検査方法や治療方法、対処法をご紹介します。
喉から感染する性病って?
オーラルセックスによって喉に性病が感染すると、喉に症状が出るだけでなく、性器へと感染し、性器に症状が出ることもあります。
喉に感染する主な性病は、クラミジア感染症と淋菌感染症です。この2つの性病は、どちらも女性のほうが感染する割合が高いといわれています。
●喉から感染する性病(1) 咽頭クラミジア感染症
クラミジアが喉に感染するものです。
喉の奥が痛んだり、腫れたりします。まるで風邪のように熱が出ることもあります。また、特に症状が出ないことも多いため、注意が必要です。
放置すると、咽頭炎や扁桃腺炎を発症することもあるといわれています。
感染してから発症まで最短で1週間といわれますが、3週間ほど経ってから発症することもあります。
●喉から感染する性病(2) 咽頭淋菌感染症
淋菌が喉に感染するものです。
クラミジアと同じような症状が出ますが、無症状であることも多く、見過ごしやすい病気です。喉に感染する割合はクラミジアよりも高いといわれています。
また、性器と同時に感染する割合もクラミジアより高く、性器に淋菌が感染した女性のうち、30~70%の人が喉にも感染しているといわれています。
喉の性病の検査について
この咽頭クラミジア感染症や咽頭淋菌感染症は、風邪と症状が似ているほか、無症状のこともあるのが怖いところ。そのため、不安がある場合は、定期的に検査を行う必要があります。
また、性器にクラミジアや淋菌の感染があった場合、同時に喉にも感染している恐れがあるため、あわせて検査をしておくと良いでしょう。
●喉の性病の検査費用
検査は、病院の性病検査を行っている科目(性病科・泌尿器科・婦人科など)や耳鼻咽喉科、市販の検査キットの使用で受けられます。
もし、喉の痛みなど何らかの症状がある場合は、病院では保険診療になりますので、咽頭検査と診察料を含めれば3,000円前後で受けられるといわれています。
また、症状がなく、自費診療になる場合、検査費用は8,000円ほどになるというところもあります。
検査キットで検査を受ける場合には、提供元によって費用はさまざまですが、クラミジアと淋菌合わせて6,000円前後の検査キットが主流のようです。
●喉の性病の検査方法
検査は、喉の奥を綿棒のようなものでこすって粘膜を採取する方法、うがいをした液を検査する方法の主に2種類があります。
うがい液による検査のほうが比較的検出率が高いため、検査キットではうがいの方法が取られることが多いようです。
採取された粘膜などは、主にクラミジアは1種類、淋菌は3種類の方法で検査が行われます。クラミジアと淋菌共通で行う検査方法が、「拡散増幅法」と呼ばれる検査方法です。これは、クラミジアと淋菌が持つ遺伝子を増幅させることによって測定する方法で、同時に検査が可能です。
淋菌の場合、他に2つの検査方法があります。「グラム染色・鏡検法」や「淋菌培養法」と呼ばれるものです。グラム染色・鏡検法は染色した後に顕微鏡で観察する方法、淋菌培養法は検体を培養して検査する方法で、一定の時間を要します。
喉の性病の治療法
では、咽頭クラミジア感染症や咽頭淋菌感染症にかかったことが、検査結果で判明した場合、どのように治療していくのでしょうか。
●抗生剤の投与
喉の性病にかかった場合、治療のために抗生剤が投与されます。
その治療期間は、性器に感染した場合と比べて、およそ2倍の期間がかかるといわれており、完治までは最低でも2週間かかります。
咽頭淋菌の場合は、静脈注射を1回~数回行う方法があります。注射後は3日~7日後に治癒判定検査を行い、完治が認められなければ治療を継続します。
咽頭クラミジアの場合は、抗生剤を内服または点滴で投与する方法が一般的です。
投与開始から2~3週間後に治癒の確認を行います。
喉の性病に感染していると分かったら?
咽頭クラミジアや咽頭淋菌に感染していることが分かった場合、放置していても自然に治ることはないといわれています。確実に治すためにも、速やかに医療機関を受診しましょう。
●喉の性病を予防するために
予防するためには、オーラルセックスを控えるほか、コンドームを正しく使用することが有効だといわれています。
また、パートナーに感染が確認された場合には、必ず検査を行って自分に感染していないかどうかを調べましょう。これにより、感染がそれ以上広がるのを防ぐことができます。
性器に感染があった場合も、必ず喉の感染を疑い、検査を行うことが大切です。
喉にも性病が感染するなんて、と驚いた人も多いのではないでしょうか。性器さえ接触しなければ性病にかかることはないから大丈夫、というわけにはいかないのです。
しかし、正しい知識を持ち、予防策を取ることはできます。常に感染のリスクを考えて行動することが、感染を防ぐ一番の方法です。
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