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よくある疑問(1)蕁麻疹って完治するの?

ひどい蕁麻疹に悩まされていたり、何年も蕁麻疹が出たり消えたりを繰り返しているという人は少なくありません。そんな人にとって蕁麻疹は完治するものなのか気になるところ。ドクター監修の記事にて詳しくお伝えします。

一生のうち一度は蕁麻疹を経験する人が、約2割いるといわれています。そのうち、原因がはっきりしないものを「特発性蕁麻疹(とくはつせいじんましん)」と言い、7割以上を占めます。つまり、誰でもなる可能性のある蕁麻疹は、そのほとんどが原因がわかっていないということになります。

一度出ても数日後に消えてしまう場合はよいのですが、治療しているにもかかわらず出たり引っ込んだりを数か月、あるいは数年繰り返していると、「完治しないのだろうか?」と不安になることもあるでしょう。

蕁麻疹は完治するケースもある

蕁麻疹のほとんどは、「急性蕁麻疹」と言って、数日かせいぜい繰り返しても1か月以内におさまります。しかし、中には、1か月以上持続する蕁麻疹があり、これを「慢性蕁麻疹」と呼んでいます。慢性蕁麻疹ははっきりした原因がわからないケースが多く、治療が長期化するのが一般的です。

原因不明の慢性蕁麻疹は根気よく治療を

原因のはっきりしない蕁麻疹は、完治が難しいことが多いです。治療としては、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤といった対症療法が中心になり、病院で飲み薬を処方されます。

薬は、決められた時間に、毎日継続的に内服するのが基本です。たとえ蕁麻疹が出ない日でも、きっちり飲むことが大切です。

薬の種類は、1種類の場合もあれば、作用機序の違う2種類以上の薬を併用する場合もあります。薬の効き具合によって、投薬量が増えたり減ったりしますが、ある一定期間は毎日継続的に内服する必要があります。

薬の量は、蕁麻疹を抑えるために比較的多い量から始まりますが、効果をみながらゆっくりと減らしていきます。治療期間は年単位に及ぶこともありますが、根気よく治療することにより、完治できるケースもあります。

治りにくい蕁麻疹でも、自己判断で薬の服用をやめることは好ましくありません。

原因が判明した蕁麻疹の場合は、原因を退けることが大切

蕁麻疹の中には、原因がはっきりしているものもあります。たとえば、食物や、動物の毛といったものは、血液検査でわかりますので、それを避けることによって、発症は防げます。

また、体が急に冷えたり、温まることで起こる「寒冷蕁麻疹」や「温熱蕁麻疹」は、急激な温度変化を避けるよう心がけるだけで、予防することができます。これらの蕁麻疹は、自らの努力で症状を改善させることができ、さらに抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服治療により完治させることが可能です。

一方、ベルトや時計など、皮膚への接触(しめつけ)によっておこる「機械的蕁麻疹」は、原因がわかっても完治させるのは難しいものです。しかし、内服治療によって、かゆみなどの症状は軽くなってきますので、蕁麻疹が出てもさほど日常生活に支障をきたすことはありません。

蕁麻疹の種類によっては加齢により完治することも

蕁麻疹の種類によっては、治療しなくても自然に消えてしまうものもあります。たとえば、「コリン性蕁麻疹」は、10~20歳代に多く発症しますが、年齢がいくにしたがい発症頻度は少なくなり、30歳ころには完治するといわれています。これは、運動や入浴によって汗をかいた後にみられる蕁麻疹で、胸や上背部に細かい蕁麻疹がたくさんあらわれるのを特徴としています。

■蕁麻疹を起こさないための予防が大切

前述した通り、原因がはっきりしている蕁麻疹の場合は、その原因をできるだけ避けることが大切です。原因がわからない特発性蕁麻疹の場合は、以下のような「蕁麻疹の増悪因子になりやすいもの」をできるだけ避けるようにしましょう。

疲労、ストレス、睡眠不足を避ける

疲労や睡眠不足、精神的なストレスは、自律神経の乱れや免疫力の低下を起こし、蕁麻疹発生に関与するアセチルコリンやヒスタミンの分泌を高めます。

規則正しい生活、十分な睡眠と休息を取るようにし、心身のストレスをためないようにすることが大切です。

特定の食べ物が原因の場合、その食品を避ける

特定の食べ物のアレルギー反応として、蕁麻疹がでることもあります。これを「アレルギー性蕁麻疹」と言いますが、代表的なものとしては、エビやカニといった甲殻類、ソバなどがあります。

アレルギー性蕁麻疹かどうかは、皮膚に傷をつけて液をたらすスクラッチテストや血液検査によって判断することができます。

これらの検査で陽性になったものは、食べるたびに症状があらわれますので、食べないように留意しなければなりません。

ヒスタミンのついた食べ物を避ける

ヒスタミンとは、アレルギーを引き起こす原因物質ですが、ある食べ物に対してアレルギーを持っている場合、それを食べると体でヒスタミンが分泌され、毎回アレルギー反応を起こします。

しかし、本来アレルギーを起こさない食べ物に対して、たまたま蕁麻疹が出ることがあります。たとえば鮮度の落ちた魚などがこの例です。これは、魚自体が腐敗する過程でヒスタミン物質を作ってしまうことが原因です。ですから、普段大丈夫な食べ物でも、鮮度が落ちているものには注意しなければなりません。

非ステロイド抗炎症薬、人工着色料などを避ける

非ステロイド抗炎症薬、食物、色素や防腐剤に含まれるサリチル酸化合物によって蕁麻疹が誘発されることがあります

・人工着色料…タートラジン(食用黄色4号)などのタール系アゾ色素
・防腐剤…安息香酸ナトリウム、パラベン類など
・薬品…解熱鎮痛剤など非ステロイド系の炎症剤
・食品…キュウリ、トマト、リンゴ、ブドウ、モモ、イチゴなど

このように、私たちの身の回りには、蕁麻疹の原因となるものがたくさんあります。体が健康なときは問題なくても、抵抗力や免疫力が弱まっているとき、蕁麻疹が発症してしまう危険性があります。また、いったんできると年余にわたってくりかえすことがあり、心身ともに疲弊してしまいます。

まずは体調を整え、体の抵抗力や免疫力を高めて、蕁麻疹の原因物質を寄せ付けない努力が必要となってきます。

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この記事の監修ドクター
赤須医院 院長
赤須玲子先生

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