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5人に1人が持っている。身近だからこそ知りたい子宮筋腫のこと

女性の約5人に1人、特に30~40代の女性の2~3人に1人が持っているという子宮筋腫。
自覚症状が出ない場合もあるので、日常生活に支障がない限り気にならないかもしれません。
しかし、生理痛や生理時の出血、不妊症などの背景には、子宮筋腫が潜んでいるかもしれません。子宮筋腫の種類やその症状について知っておきましょう。

■発生する部位によって3種類がある「子宮筋腫」

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍のこと。女性の約5人に1人に見られるといわれ、特に30~40代の女性の2~3人に1人は子宮筋腫があるといわれています。子宮筋腫が発生する部位はさまざまで、ひとつだけでなく何個も発生することもあり、また小さなものからこぶし大まで大きさもいろいろ。子宮筋腫ができる原因は明らかになっていませんが、女性ホルモンのエストロゲンの影響を受けて発生、成長するとされ、閉経後は次第に小さくなる傾向にあります。このため、子宮筋腫が見つかっても特にひどい症状が見られない場合は、治療をせずに経過観察で様子を見守る場合もあります。

子宮筋腫は、子宮内のどの部位にできるかによって、次の3つに分けられます。

●筋層内筋腫

子宮の筋肉の中にできるもので、3つの中でもっとも発生率が高いタイプです。
さまざまな場所に複数でき、大きくなりやすいという特徴があります。
筋腫が小さいうちは症状が見られませんが、大きくなると生理時の出血が増えたり、生理痛がひどくなったりすることがあります。受精卵が着床しにくく不妊の原因となることや、早産・流産の原因になる場合もあります。

●しょう膜下筋腫

子宮の外側を覆う薄い膜を「しょう膜」と呼びます。
子宮からしょう膜に向かって飛び出るようにできるもので、筋腫が大きく成長しても自覚症状が少ないのが特徴です。筋腫が大きくなり、膀胱や直腸を刺激すると頻尿、便秘などの原因になることがあります。筋腫がねじれて腹痛が起きると、手術が必要になることもあります。

●粘膜下筋腫

子宮の内側に向けて筋腫ができるもので、筋腫のサイズが小さくても生理時の出血が多い過多月経の原因となることがあります。生理痛がひどくなったり、貧血になったりするなどの症状が見られます。生理痛がひどい場合、子宮内膜症を合併していることがあるので注意。また、不妊症の原因にもなるといわれます。

■子宮筋腫とよく似た症状が見られる「子宮腺筋症」

女性ホルモンの働きで受精卵が着床しやすくなるよう厚くなり、受精に至らなければ子宮から剥がれ落ちて体外に排出されるのが子宮内膜です。本来、子宮の内側にあるこの子宮内膜が、ほかの部分にできてしまうことを子宮内膜症といい、特に子宮の筋肉に内膜ができたものを子宮腺筋症といいます。

子宮腺筋症には、生理痛や月経過多など子宮筋腫と似た症状が見られます。しかし、子宮筋腫の場合はこぶ状のものが現れるのに対して、子宮腺筋症は病変がばらまかれたように見えるという違いがあります。最近では20代の女性にもこうした症状が見られ、放置しておくと子宮が大きくなってしまいます。ひどい生理痛や出血量の増加だけでなく、不妊・流産などの原因になるともいわれます。気になる症状がある場合は早めに受診するといいでしょう。

■自覚がない場合も! 子宮筋腫が原因の症状

子宮筋腫の代表的な症状としては、生理痛や過多月経があげられます。このほか筋腫がどの部位に発生するかによって、さまざまな症状が見られます。例えば、筋腫が膀胱や直腸を刺激することに由来する頻尿や便秘、あるいは過多月経による貧血などの症状がその一例です。また、筋腫があっても自覚症状を感じにくい場合があります。たとえば、筋層内筋腫の場合は筋腫が小さいうちは症状が出ないため、婦人科の検診の際などにはじめて気づくというパターンがあります。また、子宮の外側に腫瘍ができるしょう膜下腫瘍も自覚症状を感じにくいといわれています。また「症状」ではありませんが、子宮筋腫が不妊や流産・早産の原因になることもあります。

■子宮筋腫は症状に合わせて手術や薬で治療を行う

明らかに子宮筋腫が原因で、生理痛や過多月経、また生理が長引く過長月経などの症状が見られる場合には、さまざまな治療法が取られます。その代表的なものが、手術や薬物による治療です。

子宮筋腫の手術には、子宮全体を取る「子宮全摘術」や、筋腫のみを摘出する「筋腫核手術」があります。今後妊娠の予定は無く、また子宮筋腫を完全に治してしまいたいという人、子宮筋腫ではなく子宮肉腫(悪性腫瘍)の疑いがある場合などには「子宮全摘術」が行われます。

これに対して、今後妊娠を希望するなど子宮は温存したいと考える場合は、子宮筋腫だけ取り除く「筋腫核手術」が行われます。「子宮全摘術」、「筋腫核手術」とも、お腹を切る開腹手術、膣から摘出する膣式手術などがあり、筋腫の部位、数などによって判断が下されます。

薬物で子宮筋腫の大きさをコントロールするのが、女性ホルモンの分泌を抑える「Gn-RHアナログ」という薬を使用するものです。これは子宮筋腫の手術の前に、大きくなりすぎた子宮筋腫を小さくして手術をやりやすくする場合に用いられます。また、間もなく閉経時期を迎える人が手術を回避するため、一時的に服用する場合もあります。いずれにしても服用期間は半年程度と限られ、服用を止めると筋腫は再び大きくなってしまいます。また、子宮筋腫による生理痛や過多月経を軽減させることを目的にピルを服用することもあります。

開腹手術に比べて、退院や社会復帰までの期間が短くて済むのが、太ももの動脈から細い管(カテーテル)を挿入して行うUAE(子宮動脈塞手術)です。子宮筋腫に酸素や栄養を届けている左右の子宮動脈を塞栓物質で塞ぐことで、子宮筋腫を小さくします。筋腫がある部位や、筋腫の数の多少を問わず治療ができることや入院期間が短いこと、そして傷跡が残らないのがメリットです。しかし、なかには効果が見られないケースもあり、10%程度は再発の可能性も残されています。

このように、子宮筋腫ができる部位やその症状は人によりさまざま。同様に治療もそれぞれの人に合わせて行われます。子宮の検査に抵抗感を感じる人もいるかもしれませんが、快適な日常生活を送るためにも、思い当たることがあったら、ぜひ婦人科を受診することをおすすめします。

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