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子宮頸がんと子宮体がん。似ているけれど全く異なる2つのがん

女性特有のがんのひとつが「子宮がん」ですが、子宮がんには2つの種類があります。子宮の上部、子宮体部にできる「子宮体がん」と、膣から子宮への入口の部分にできる「子宮頸がん」です。似ているものと思われがちですが、その原因やがんにかかりやすい年代には違いがあり、全く別の病気と考えたほうがいかもしれません。

■子宮体がんと子宮頸がん。それぞれの原因は何?

●ヒトパピローマウイルス感染による子宮頸がん

20~30代の女性も発症する子宮頸がん。性交渉によってヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することが原因で、子宮頸がん患者のおよそ90%以上にHPVが見られるといわれています。HPVは100種類以上あり、その中でも15種類が子宮頸がんに関わる「高リスク型HPV」といわれています。性交渉で感染しても2年以内に体外に排出される場合がほとんどですが、HPVが排出されない場合、そのまま感染が続いて子宮頸がんになることがあります。性交渉が原因ではありますが、手や指を通して感染することがあるので、コンドームを使えば確実に感染を防げるというものでもありません。

●更年期のホルモン分泌の乱れが原因の子宮体がん

40代から多く見られるようになる子宮体がんには、女性ホルモンの乱れが関与しています。閉経期を迎えると、女性ホルモンのうち子宮内膜を剥がす働きをする黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が減少します。これに対して、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が過剰になると子宮内膜が厚みを増していきます。内膜の細胞が増えると、子宮体がんになりやすくなります。

これに加えて、以下にあてはまる人はホルモンバランスが乱れやすく、子宮体がんになりやすい傾向があります。

・欧米型のカロリーの高い食生活

・肥満

・高血圧

・糖尿病

・妊娠・出産の経験が無い

・生理不順

・卵胞ホルモン製剤だけのホルモン療法を行っている

そのほか、家族に大腸がんや乳がんの人がいる場合も、リスクが高まるといわれています。

■子宮がんの自覚症状は、不正出血。早めに診察を

子宮頸がんは、初期の段階では目立った自覚症状が無いのが特徴ですが、進行すると不正出血や、茶褐色など普段と違った色のおりものが見られることも。また性交時に出血があったり、下腹部に痛みを感じたりするようになることもあります。

子宮体がんの自覚症状としては不正出血が多く見られます。特に閉経後の不正出血には気を付けましょう。もちろん閉経前の女性でも不正出血やおりものの異常を感じた場合は注意しましょう。

■2年に1度は受けたい子宮がん検診。その内容は?

職場や自治体で行われる「子宮がん検診」は、子宮頸がんを対象にしたものがほとんどですが、希望すれば同時に子宮体がんの検診を行ってもらえるところもあります。料金などの詳細は市区町村や保健所、健康保険組合などに問い合わせてみるといいでしょう。

子宮頸がんの検診では子宮頸部の細胞を採取して顕微鏡で観察します。精密検査が必要とされた場合は、コルポスコピー(拡大鏡)を使って組織診が行われます。

子宮体がんの検診では、膣から器具を挿入して子宮内膜の細胞を採取して検査を行います。細胞診で異常が見つかった場合は、組織を採取する組織診が行われます。経膣エコーによって子宮内膜の厚さを計ることもあります。これは、子宮体がんになると子宮内膜が厚くなることから行われるものです。

■まだがんではない。自然治癒する場合もある異形成

子宮頸がんの検診結果として「異形成」と診断されることがあります。子宮頸がんと混同するかもしれませんが、これは子宮頸がんの前段階に見られる状態です。HPVに感染した子宮頸部の粘膜(上皮)に異形細胞が増殖するもので、これが感染から5年~10年という時間をかけて子宮頸がんへと進行します。進行には、以下の段階があります。

(1) 軽度異形成…自然治癒する場合が多い

(2) 中等度異形成…高度異形成に進む場合もある

(3) 高度異形成…「上皮内がん」(子宮頸がんとしてはステージ0)が疑われる

進行具合によって経過観察から手術まで適切な治療が行われます。

■子宮頸がんと子宮体がん、それぞれの治療法は?

子宮頸がんの場合は、手術や放射線療法、抗がん剤療法が行われます。妊娠・出産を希望する場合、子宮を残し病巣のみを切除する円錐切除術や、子宮頸部のレーザー治療が中心ですが、子宮をすべて摘出する単純子宮全摘出術が行われることもあります。また、がんが広範囲に見られる場合は子宮、膣、リンパ節なども摘出する広汎子宮全摘出術が行われます。

子宮体がんの場合は、子宮や卵巣、卵管、リンパ節を摘出する単純子宮全摘出術が主流です。病巣の摘出が難しい場合は放射線療法や抗がん剤治療が行われることもあります。平成26年からは、傷口が小さくて出血も少なく、回復も早いとされる腹腔鏡下子宮体がん根治手術が保険適応となっています。

■子宮頸がん、子宮体がん。どちらも定期健診は必須

子宮体がん、子宮頸がんのいずれも、そのベストな対処法は最低でも2年に1度は定期健診を受けることです。特に、異形成から子宮頸がんへの進行に時間がかかる子宮頸がんでは、早期発見が治療のポイントになります。自覚症状が無いと定期健診もついつい後回しになってしまいますが、自分の体を守るために積極的に受診したいものです。また不正出血などが気になる場合は、定期健診を待たず、直接婦人科などで診察してもらうのもいいでしょう。子宮体がんの原因には、肥満や高血圧、糖尿病などもあります。こうした症状は、食事や運動など生活習慣を整えることで改善できる場合があります。生理が不順な人は低用量ピルの使用を考えてもいいかもしれません。子宮がんのリスクが低くなるよう、自分に合った方法を見つけるといいでしょう。

この記事のキュレーター

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