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乳房のしこり「乳腺線維腺腫」の基礎知識

乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)は、乳房にしこりができる病気の一つです。
良性のしこりであるため、ほとんどの場合、治療の必要はありません。
しかし、悪性の腫瘍ができる乳がんと見分けがつかないことがあるため、注意が必要な場合も。
この乳腺線維腺腫について、原因や症状、対処法などの基礎知識を見ていきましょう。

■乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)とは?

乳腺線維腺腫とは、乳房にしこりができる病気です。良性の腫瘍で、10代から20代に多く見られ、上は30代半ばくらいまでに起きることが多いといわれています。

乳腺線維腺腫のしこりの特徴は、かたくて丸く、コリコリした1~2cmくらいの小さなボールのようなものです。周囲の組織とはつながっていないため、よく動くのが特徴です。

この乳腺線維腺腫は、乳がんと見分けがつかないことがあります。例えば、しこりができて、「もしかしたら乳がんかもしれない」と驚いて調べてみたら、良性で乳腺線維腺腫だった、というケースは多いようです。実際、乳房にできるしこりの8割以上が乳腺線維腺種だといわれています。

●乳房にしこりができる主な病気

乳房にしこりができる病気には、乳腺線維腺種の他にも複数あります。そのうち代表的な2つの病気を、それぞれのしこりの特徴を比較しながら確認しておきましょう。

・乳がん…乳腺線維腺種のしこりと比べて、まるで根が張られているかのように動かないタイプのしこり。皮膚が引っ張られることで、へこんだ状態になることもある。

・乳腺症…触った感じは柔らかく、中に芯があるしこり。生理前に大きくなることもある。痛みが伴うことも。

・乳腺線維腺種…かたくて丸いしこりで、コリコリしていてよく動く。周りの組織とはつながっていない。

●乳腺線維腺種と似ている「葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)」

もう一つ、乳腺線維腺種と似ている病気があります。それは、「葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)」と呼ばれるもので、しこりの大きさが乳腺線維腺種よりも大きいのが特徴の病気です。注意が必要なのは、乳腺線維腺種とちがって、悪性になる可能性があることです。よって、検査を受けて葉状腫瘍だと診断された場合には、しこりの切除手術で対処することもあります。

しかし、乳腺線維線種と葉状腫瘍はよく似ているので、検査で鑑別するのがむずかしいところがあるといわれます。よって、しこりが大きいというだけで、葉状腫瘍の可能性も否定できず、しこりを切除することもあります。

■乳腺線維腺腫の原因

乳腺線維腺腫の原因は、いまだに明らかになっていません。ただ、若い10代~20代に起こることが多いことから、思春期に乳房の中の乳腺と線維組織が増えすぎることも原因の一つではないかと考えられています。

■乳腺線維腺腫の症状って?

まず1~2cmのしこりが片方の乳房、もしくは両方の乳房に、1個から複数個できます。しこりは痛むことはなく、周囲とくっついていないので押すとよく動き、コリコリとした弾力があります。

また、妊娠によってしこりが大きくなったり、閉経によって小さくなったりすることがあります。このことから、女性ホルモンのエストロゲンが関係しているのではないかという見方もあります。

■乳腺線維腺腫の対処法とは?

乳腺線維腺腫だと分かったとしても、良性のため、基本的に治療の必要はありません。実際、自然と無くなるケースもあるといわれています。ただし、乳腺線維腺腫は、悪性である「乳がん」、もしくは悪性になる可能性のある「葉状腫瘍」と間違われやすいため、きちんと入念に診断を行い、良性であることを確認することが重要です。

●乳腺線維腺腫の診断方法

乳腺線維腺腫を診断するには、まず、マンモグラフィやエコーなどの画像検査を行います。これに加えて、外から細い針を刺す「穿刺(せんし)」を行い、顕微鏡で細胞や組織を見る検査を行います。

これでほぼ診断が確定しますが、乳がんや葉状腫瘍との区別をつけるのがむずかしいため、まぎらわしい場合には、医師の指示の下、入念に治療を行っていく必要があります。

●しこりが小さければ経過観察

検査でしこりが良性であることが分かり、乳腺線維腺腫であると診断されたら、しこりが小さい場合は特に何も治療せず、経過を見ることになります。

●しこりが大きくなったら摘出することも

乳腺線維腺腫のしこりは、まれに大きくなることがあります。しこりの大きさが3cmを超えた場合、葉状腫瘍の可能性もあるため、しこりを手術で摘出することがあります。あまりに大きくなると、見た目にも影響することから、美容目的で摘出するケースもあります。しこりの摘出は、通院しながら受けられる簡単な手術方法で行われます。

乳腺線維腺腫は10代~30代前半の女性に起きる、若者に多い病気です。乳房に良性のしこりができるものですが、乳がんや乳腺症、葉状腫瘍などが原因のしこりもあるため、早急に良性・悪性かどうかを検査で鑑別する必要があります。

また、乳腺線維腺腫のしこりの特徴は、コリコリしていてかたく、よく動くことです。もし自分で乳房をさわってみて、乳腺線維腺腫かな?と思ったら、すぐに婦人科や乳腺外科を受診しましょう。万が一、悪性のものであった場合、早期発見・早期治療が良いに越したことはないからです。

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