The weary business man and woman on a gray background

再発しやすい性感染症、性器ヘルペスと尖形コンジローマとは

性感染症のなかでも、感染者が多いといわれる性器ヘルペス。
また、再発を繰り返しなかなか完治しにくいとされる尖形コンジローマ。
ともに性行為で感染する一般的な病気です。人に移したり、移されたりしないために、感染経路や症状、治療、予防について解説します。

■最も一般的な性感染症「性器ヘルペス」とは

日本の性器ヘルペス感染者は推定年間72000人。一般的な性感染症のひとつで、男女ともに20代以降の性活動の活発な世代に感染者が多くなっています。この病気は、特別なものではなくセックスを経験した人なら、誰もが感染の可能性があるもの。原因は、単純ヘルペスウイルスで、感染すると性器やお尻の周辺に水ぶくれができます。放置すると、破裂し、痛みが起こるほか、排尿が困難になることも。単純ヘルペスウイルスには、1型と2型があり、主に下半身に症状が出るものを2型といいます。

欧米では、単純ヘルペスウイルス2型に感染している人は約5人に1人。そのうち症状を経験する人は約80%なのだそう。ただ、その症状が性器ヘルペスによるものと自覚している人が約20%という調査報告もあり、症状があっても、感染を自覚していない人が多くいるため、性行為で感染が広がる傾向にあります。女性の方がかかりやすく、さらに初感染の場合には重症化しやすいので危険。先に口唇ヘルペス感染していた人が、新たに性器ヘルペスに感染したときは明らかな症状が出ませんが、初めて性器ヘルペスに感染した時は入院が必要なほど、ひどい症状がでる場合があります。

このウイルスがやっかいなのは、現代医学で根治はできないということ。初感染後に免疫ができても、体力の低下や外傷などの機会があれば、再発を繰り返してしまいます。ヘルペスウイルスが体内に入り込むと、腰仙骨神経節(腰のあたりの神経の根元)の神経細胞に潜伏。刺激を受けるとウイルスが神経をつたって、皮膚や粘膜に病変を起こします。こうして、免疫力の低下や局部的な損傷、ストレスがきっかけとなり再発してしまうのです。疲れがたまっている時や生理前は、アルコールの飲み過ぎや強い紫外線に注意しましょう。

■性器ヘルペスの治療は水ぶくれ出現前が有効

性器ヘルペスに感染した場合、そこから4〜10日の後に症状が出始めます。水ぶくれが現れる前に、性器に違和感が出たり、足の付け根などの皮膚がピリピリしたりすることがあります。その後、小さな水ぶくれが現れ、やがてつぶれ、ただれのような潰瘍性の病変に。男性は、亀頭や陰茎体部が最も多く、肛門周辺や直腸粘膜に出ることもあります。女性は、外陰、膣の入口とおしり、子宮頸管や膀胱まで感染が広がることも。ヘルペスが原因で不妊になることはなく、妊娠・出産が可能なので、過剰に心配する必要はありません。

また、異変を感じたら、水ぶくれが出現する48時間前までに治療を始めると治りが早くなります。男性は、泌尿器科、女性は婦人科へ。皮膚科や性病科でも大丈夫です。診察では、患部からウイルスを採取して調べるほか、

初感染か再発かを調べるために、採血による抗体検査を行う場合もあります。だいたい、診察料が3000〜5000円、検査代2000〜10000円、薬代が3000円〜が目安です。保険適用の場合は、この値段の3割負担になります。

現代医学では、ウイルスを完全に除去することはできません。そのため、治療では抗ウイルス薬を使ってウイルスの増殖を抑えます。飲み薬や塗り薬のほか、症状によってはビタミン剤や抗生物質を併用。初感染で排尿できないほどの痛みや頭痛、高熱が続いたりして重症の場合は、入院して治療します。気になることがあったら、すぐ病院を受診することが、重症化を防ぐカギです。

■石鹸での手洗い、便座の消毒で性器ヘルペス予防

性行為以外でも、ウイルスがついたタオルや洋式便座から移ることがあります。また、口唇ヘルペスがある時に、オーラルセックスをすると、相手の性器に感染する場合が。同様に、口唇ヘルペスを触った後、性器に触れることでも感染します。残念ながら性器ヘルペスには完璧な予防法はありません。例えば、コンドームを使っても、覆われていない部分にウイルスがいれば感染するからです。しかし、以下のことを心がけることで、ある程度の予防は可能です。

・症状の出ている人と性行為しない

・症状が出ている人の患部を触らない

・患部を触ってしまったらよく手を洗う

・不特定多数の人との性行為は避ける

このほか、もしパートナーに性器ヘルペスが出ていたら、トイレの後は石鹸で手を洗う、便座を消毒用エタノールで拭く、使うタオルを分けるなどの対策をしてください。

■性器にイボができる「尖形コンジローマ」とは

一度かかると治りにくいと言われている尖形コンジローマ。150種類以上ある「ヒトパピロマーウイルス(HPV)」のなかの、良性型HPV6型と11型が引き起こすとされています。粘膜や皮膚の小さな傷から感染すると、性器や性器周辺に鳥のトサカのような尖ったイボや、乳頭タイプのイボができるものです。男性は、性器が外にでているため比較的発見しやすいのですが、女性の場合は発見しにくくなります。

尖形コンジローマを発症している人と性行為を行った場合、60〜70%の確率で感染。しかし、ウイルスに感染後、実際にイボが目で確認できるようになるまで、3週間から8カ月ほどかかります。そのため、ウイルスを持っている人と性行為をして、すぐに検査を行っても症状が確認できないことがあるのです。かゆみや痛みなどの症状もほとんどの人がなく、初期段階での発見が難しい感染症といえます。自分が感染・発症していると気付かず、人に移してしまう場合もあるのが怖いところです。

また、ヒトパピロマーウイルスの16型、18型に感染すると、男性の場合は陰茎がん、女性の場合は、子宮頸がんになってしまう可能性があります。無症状のことも多いため、発見が遅れますが、感染期間が長いほど、重い病気になる確率も高くなるので、検診などで定期的にチェックをすることをおすすめします。

■尖形コンジローマは再発を繰り返し完治が難しい

尖形コンジローマに感染して病変がでた場合、イボを切除する外科的療法と、クリームなどを使う薬物療法があります。ただ、治癒しても30%以上の確率で再発します。一度かかると治りにくい病気だからこそ、予防が大切。コンドームを使っても完全に予防することはできませんが、感染の可能性を低くすることができます。もし自分が感染していた場合、正直にパートナーに伝え、相手にも検査を受けてもらいましょう。

性器ヘルペスと尖形コンジローマは、どちらも一度感染してしまうと繰り返しやすい病気です。コンドームを使っても完全な予防が難しい病気であるため、症状の出ている人とはもちろん、不特定多数の人と性行為を持たないことが大切です。

この記事のキュレーター

icon_lnln_editer
生理日管理ツールの決定版「ルナルナ」が生理にまつわる悩みから妊活・妊娠・出産・育児までの困った!をサポートする情報をお届けします。
The weary business man and woman on a gray background

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ルナルナの最新情報をお届けします