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男女それぞれに原因が! 不妊原因の基礎知識

晩婚化が進み、10組に1組の夫婦が不妊に悩んでいる昨今。
もしかしたら、あなたの身近にも潜んでいる問題なのかもしれません。
では、そもそも、不妊になってしまう原因とは、一体何なのでしょうか?
女性と男性のそれぞれが抱える不妊の原因を追究してみましょう。

一昔前までは、夫婦の間に子どもがなかなかできないと、女性側に問題があるという認識が強い傾向にありました。しかし、現在では医学の進歩によって、不妊の原因は女性だけに限らず、男性にもあることがわかってきました。とはいえ、いまだにこの事実をきちんと理解している人は、意外と少ないのでは?

今回は、不妊の原因を女性の抱える問題と男性の抱える問題とに分けて説明します。

■女性が抱える不妊症の原因

女性が抱える不妊症の原因には、排卵因子、卵管因子、子宮因子、頸管因子、免疫因子などがあります。特に多いのが、排卵因子と卵管因子です。

●排卵に問題があるもの

ホルモン分泌が正常に行われないために卵胞が育たなかったり、育ったとしてもうまく排卵できなかったりすることを総称して「排卵障害」と言います。生理周期が25日~38日内で、基礎体温に低温期と高温期の二相性が見られる場合にはあまり心配はありませんが、生理周期が乱れがちで基礎体温にもあまり変化がみられない場合には注意が必要です。

排卵障害の原因はさまざまなものがあります。

・脳下垂体のホルモン分泌異常

・母乳分泌を促すプロラクチンというホルモンの分泌亢進による高プロラクチン血症

・多嚢胞性卵巣症候群

・生活環境から来るストレス

・過度なダイエット

排卵に問題がある場合には、主に排卵誘発剤などの薬物治療が行われます。

●卵管に問題があるもの

妊娠する際に、卵子・精子・受精卵が行き来することとなる大事な卵管に、なんらかのトラブルが生じている状態です。卵管が狭くなっていたり、塞がってしまっていたりする場合、卵巣から排卵された卵子が取り込めないなどの問題が生じます。その結果、精子と卵子が出会えなかったり、精子と卵子が出会えたとしても受精卵が子宮内で着床できなかったりして、妊娠ができなくなってしまうのです。また、妊娠できたとしても子宮外妊娠になりやすくなってしまうといわれています。

卵管障害の主な原因は、感染による炎症、子宮内膜症による癒着、過去の手術による癒着とされています。なかでも、クラミジアに感染したことで卵管の閉塞や卵管の周りの癒着が起こっているケースがもっとも多いともい

われています。子宮内膜症の人や、過去に虫垂炎など骨盤内の手術を受けたことがある人の中にも、卵管周囲に癒着が見られる場合があります。卵管に問題がある場合は、卵管通水検査や超音波下子宮卵管造影検査などを行って、卵管の通りを良くすることを狙います。

●その他の原因

排卵障害、卵管障害のほかにも、以下のような原因が考えられます。

・子宮に問題があるもの…子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、先天奇形など

・子宮頸管に問題があるもの…子宮頸管炎、子宮頸管からの粘液分泌異常など

・免疫因子…抗精子抗体があるなど(何らかの免疫異常で精子を傷害する抗体が分泌され、精子の通過を妨げてしまう)

・原因不明…不妊症の1/3は本当に原因がないのではなく、検査では見つからない原因が潜んでいると考えられる

子宮内膜症などの婦人科系疾患を患っている場合は、まずは病気の治療を優先してから、不妊治療に移ります。女性のカラダは大変デリケートなため不妊の原因はさまざまですが、治療をはじめる際には、きちんと原因を追究した上で、医師と相談しながら妊娠を目指したいですね。

続いては、男性側の不妊の原因について見ていきましょう。

■男性が抱える不妊症の原因

近年、明らかになって来た男性が抱える不妊症の原因は、「造精機能障害」「精路通過障害」「性機能障害」の3つに分けることができます。

・造精機能障害…精巣で精子が造られにくくなってしまう

・精路通過障害…精子が通る精路が閉ざされてしまう

・性機能障害…生殖機能そのものに問題がある

特に「造精機能障害」のために不妊症となる男性がもっとも多く、その割合は80%以上にもなるといわれています。そのほか、精路通過障害が約14%、性機能障害は3%程度とされています。

治療法としては漢方や薬物療法を行うこともありますが、すぐに妊娠率アップにつながるとは限らないので、手術を行ったり、人工授精・体外受精へとステップアップしたりすることも多いとされています。

<造精機能障害>

造精機能障害には、3つの障害に分けることができます。それぞれの症状を説明します。

・乏精子症

精液の中の精子が少ない症状で、精子の数が1ml中1500万を下回る場合に乏精子症と判断されます。乏精子症の原因としては、精索静脈瘤、造精機能障害などが考えられていますが、原因不明も多いとされています。精子の数が基準値より若干少なければ、タイミング法で妊娠する可能性を高めることはできますが、精子の数がかなり少ない場合には、人工授精や顕微授精などが必要になる場合もあります。

・無精子症

射精された精液の中に精子が一個もいない状態の症状で、精子が全く造られていない場合(非閉塞性無精子症)と、精子が造られていても精路がふさがっている場合(閉塞性無精子症)とがあります。無精子症の場合は自然妊娠をする確率は低くなりますが、精巣内に精子がいれば顕微授精などの治療を行うことで、妊娠できる可能性はあります。

・精子無力症

精子の数は基準値を満たしていても、精子の運動率が低い場合に精子無力症と診断されます。主な原因としては、先天的な異常、前立腺の炎症、精巣の炎症などが考えられます。この場合の自然妊娠は難しいため、漢方薬やビタミン剤を服用して、精子の質の改善を目指しますが、場合によっては人工授精や顕微授精などの治療を行ないます。

<精路通過障害>

精路通過障害には、精管が炎症等によって詰まったことから精子を外に運べなくなってしまう「閉塞性無精子症」や、生まれつき精管がなかったり、欠損していたりして精液中に精子が出てこられない「先天性精管欠損」などがあります。

<性機能障害>

性機能障害とは、性機能に障害があり性交が上手くいかない症状のことを指します。性機能障害の症状としては、

・勃起不全(ED)…性交渉時に十分な勃起が得られなかったり、維持できなかったりする

・逆行性射精…精液が膀胱に逆行し、尿道に送られない

・膣内射精障害…膣内での射精が難しい

・性欲低下障害…女性への性的興味が低い

・早漏…早く射精してしまう

性機能障害の原因にはいろいろありますが、近年では、生活習慣や心身の慢性的過労による場合が多いとされています。

男性が抱える不妊症の原因は、精子の製造と輸送に問題がある場合がほとんどです。大変プライベートな問題なので、不妊症の検査を受けることにも勇気が必要ですが、最近ではプライバシー保護を重視した病院も増えてきています。不妊治療をはじめる際には、夫婦そろって検査をすることをオススメします。

不妊治療は場合によっては、負担の大きな治療となることも考えられます。そのため、不妊治療を開始すると決めたら、夫婦で力を合わせて治療を乗り越えたいですね。

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