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子宮筋腫がある人の体質改善には漢方がおすすめ

20~30代の女性に多い子宮筋腫。その治療法はさまざまで、漢方もそのひとつ。漢方は、子宮筋腫の症状を和らげたり、子宮筋腫が成長しづらい体質へ改善したりするのに有効です。漢方では、その人の状態に応じて、その人だけの漢方薬がオーダーメイドで処方されます。ここでは、漢方による子宮筋腫の治療について見ていきます。

■子宮筋腫にはどんな治療法があるの?

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍で、2030代の女性の2~3人に1人にみられる、ありふれた病気です。おもな症状に、生理痛、過多月経(経血の出血が異常に多い状態)、過長月経(経血の出血が8日以上続く状態)、不正出血があります。ただ、自覚症状がまったくない場合も珍しくありません。子宮筋腫は、放っておくとどんどん成長します。ときには10㎏以上になることも。成長しても閉経後には自然と小さくなります。そのため、子宮筋腫の成長は、卵巣から分泌される女性ホルモンの影響を受けていると考えられています。

子宮筋腫があっても、症状がない場合や妊娠をはじめカラダへの影響が少ないときは、定期検診で経過を観察します。治療が必要になれば、おもに手術療法か薬物療法が行われます。手術療法は、筋腫のみを摘出する「筋腫核手術」と、子宮全体を取り去る「子宮全摘」などがあります。将来、妊娠を希望する場合に行われるのは、子宮を残す筋腫核手術です。薬物療法では、半年ほどの薬物の投与によって人為的に閉経に似た状態を作り、筋腫を小さくします。

■子宮筋腫は漢方で体質改善も可能

子宮筋腫では、漢方も一定の効果が期待できます。漢方だけでは完治には至りませんが、生理痛や過多月経などの症状を和らげたり、筋腫が成長しづらい・再発しづらい体質へ変えたりするには有効です。

漢方では、カラダの不調や病気は、全身をめぐる「気(エネルギー)」「血(血液)」「水(血液以外の体液)」の過不足や流れの滞りなどによって起こると考えます。子宮筋腫も同様です。漢方では、子宮筋腫の症状は子宮にできた「しこり」ととらえます。このしこりは、気血水の流れが長期間滞ることでできると考えられています。

また漢方では、初めにその人の体質や病気・症状の状態を分析してから、その人に合った漢方薬を処方します。その分析のやり方にはいくつかの種類がありますが、ここでは「気血津液弁証(きけつしんえきべんしょう)」をもとに、子宮筋腫の患者のタイプ(体質)を紹介します。

①血瘀(けつお)タイプ

冷えや偏った食生活、ストレスなどが原因で血のめぐりが悪くなっている状態を「血瘀(けつお)」といいます。生理や出産後に血がうまく体外へ排出できず、血が子宮に滞ることでしこりができるのがこのタイプです。ちなみに、滞っている血そのものは「瘀血(おけつ)」と呼ばれます。生理痛が強い、生理が遅れがち、経血の色は褐色~黒っぽい、経血にレバー状の血の塊が混じる、といった症状が見られます。生理中に、下腹部の痛みや張り、腰痛などを伴うこともあります。

②気滞(きたい)タイプ

ストレスやイライラ、不安、憂うつなどによって気の流れが悪くなっているタイプです。気の流れが滞ると、血の流れも悪くなるため、しこりができます。このタイプでは、生理はその時のココロの状態によって早まったり遅れたりします。PMS(月経前症候群)が多いもこのタイプの特徴です。そのほか、偏頭痛や胸の張り・痛み、医や下腹部の張り、げっぷやガスが多い、などの症状を伴うこともあります。

③痰湿(たんしつ)タイプ

消化器の働きが悪く、食べたものがきちんと気血水に変わらなかったり、余分な水分をカラダにため込みやすかったりするタイプです。余分な水分によって気や血の流れが悪くなり、しこりができます。冷たい飲み物や味付けの濃いもの、甘いもの、生ものを好んで食べる人に多いタイプです。生理が遅れる・なくなる、経血に粘り気がある、ふだんからおりものが多い、といった特徴があります。その他、手足のむくみ、倦怠感、頭重、めまい、乗り物酔い、胃もたれなどの症状を伴うこともあります。

子宮筋腫がある人は、この3つのタイプに分けられます。ただ、複数のタイプが混ざっている人も少なくありません。自分の体質を正確に知るには、漢方専門医に診てもらうことをおすすめします。

■子宮筋腫でよく用いられる漢方薬は?

前述のように、漢方では、その人の体質や病気・症状の状態を診て、その人に合った漢方薬を処方します。子宮筋腫でよく用いられる漢方薬は、次の通りです。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

下半身を中心に血の流れをよくし、体を温める漢方薬です。ホルモンバランスを整える働きも期待されています。血瘀タイプによく用いられます。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

婦人科系の病気をはじめ、さまざまな病気に処方される漢方薬です。血を補ってその流れをよくしたり、痛みを和らげたりする効果があるといわれています。血瘀タイプによく用いられます。

・加味逍遥散(かみしょうようさん)

体力がないかた、ストレスやイライラが多い人などに処方される漢方薬です。気滞タイプによく用いられます。

・五苓散(ごれいさん)

食べたものをきちんとエネルギーに変えてくれる漢方薬です。痰湿タイプによく用いられます。

そのほか、中国で「女性の宝」と呼ばれる当帰という生薬が配合された「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」、血のめぐりをよくする「血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)」、婦人科系の病気全般に用いられる「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」など、子宮筋腫で効果が期待できる漢方薬は数多くあります。その人の状態によって複数の漢方薬を処方される場合も少なくありません。

 

子宮筋腫には、手術療法、薬物療法、漢方と、さまざまな治療法があります。症状や筋腫の状態、妊活をはじめとするライフスタイルなどに応じて治療法を選択してください。漢方は体質改善に有効です。ただ、漢方薬にも副作用があります。自己判断で使用するのではなく、漢方専門医のいる医療機関で診察を受けてから選ぶとよいでしょう。

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