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5人に1人が経験⁉︎女性を悩ませる膣カンジダとは

女性のデリケートゾーンで発症する「膣カンジダ(症)」。名前はよく聞くけれど、どういう病気なのかイマイチわからない……という人も多いのでは? いざ発症した時に誤った対処をして症状を悪化させたり、類似した症状が出やすい他の病気を見落としたりしないためにも、ここでしっかり膣カンジダへの理解を深めておきましょう!

■膣カンジダってどんな病気?

膣カンジダは、カンジダという真菌(カビ)の一種が膣で増殖することで起こる膣炎です。カビの一種と聞くと、ゾッとするかもしれませんが、カンジダは膣や口の中などに常在するごくありふれた菌で、通常は身体に悪影響をおよぼすほど増殖することはありません。なぜなら、膣内にはデーデルライン膣桿菌(ちつかんきん)という乳酸菌も常にあり、この菌の働きにより膣内は強い酸性に保たれ、さまざまな細菌の侵入・増殖が抑えられているからです。しかし、何らかの理由でこの自浄作用が低下すると、カンジダの増殖を食い止められなくなり、おりものやかゆみなどの不快な症状をともなう炎症が起きます。

膣カンジダは、カンジダという身近な菌が病原体であるため、女性なら誰にでも起こり得る病気。大正製薬の調査では、女性の約20%5人に1人が経験しているという驚くべき結果も出ています。次にご紹介する原因や症状を踏まえて、異変を見逃さないようにしてくださいね。

■原因や症状はどんなものがあるの?

膣カンジダを発症する直接的な原因は、膣内の自浄作用の低下とカンジダの異常繁殖ですが、その状況を招く間接的な要因がいくつかあります。ひとつは、免疫力の低下によるもの。風邪などと同じように疲れや睡眠不足などが続いた時に、免疫機能の一部である膣内のデーデルライン膣桿菌の数が減少し、カンジダが増殖しやすくなります。特に、糖尿病の人は免疫力の低下がもとで、膣カンジダにかかりやすくなります。また、妊娠中や出産後、生理の1週間前など、ホルモンバランスがくずれる時期も、デーデルライン膣桿菌が減少しやすいので要注意。このほか、抗生物質の服用によって発症することもあります。抗生物質は有害な菌を殺す働きがある一方で、デーデルライン膣桿菌のような有益な菌まで殺してしまうため、カンジダが増殖しやすくなるのです。

では、膣カンジダを発症すると、どのような症状が起きるのでしょうか。多くの人が訴えるのは、「かゆみ」と「おりものの異常」です。膣の中やその周り(外陰部)がヒリヒリと焼けるような痛痒さに襲われるのと同時に、カッテージチーズや酒粕に似た白っぽいおりものが分泌されます。さらに、外陰部の発赤や発疹、排尿痛、性交痛が生じることもあります。

疑わしい症状が現れた時は、通気性のよい下着・服装を心がけ、カンジダが好む湿り気をできるだけ排除すること。おりものシートや生理用ナプキンを使用する際は、こまめに取り替えるようにしましょう。シャワーで患部をやさしく洗い、清潔を保つことも大切なポイントです。この時、石けんで洗うとその刺激で炎症が悪化する恐れがあるので、お湯のみで洗うほうが安全といえます。最近は、デリケートゾーン専用の低刺激性の石けんが販売されていますから、そうしたものを選ぶのも方法の一つです。それから、拭き取りに使うタオルはその都度交換し、他の人との併用は控えて。カンジダの感染力はそれほど強くないとはいえ、リスクはゼロではありません。完治するまではパートナーとの性交渉も控えましょう。

発症初期であれば、これらの対策を講じることで膣内の自浄作用が徐々に回復し、自然に治る病気ではありますが、悪化して耐えられないほどのかゆみが続いたり、回復の兆しが見られない場合は、ためらわずに婦人科へ。菌が検出されて膣カンジダであると診断されると抗真菌剤の膣坐薬やクリームなどが処方され、ほとんどの場合1〜2週間で完治します。しかし、膣カンジダは体内に残ったカンジダの再増殖などで再発しやすい病気なので、治ったからといって油断せず、蒸れの防止や規則正しい生活などの予防的ケアを心がけたいものです。

■これも要注意!膣カンジダと間違えやすい病気

かゆみやおりものの異常があるからといって、膣カンジダであるとは限りません。症状は似ているけれど、まったく別の病気が潜んでいることも考えられます。自然治癒が困難で治療に時間がかかるものもあるので、わずかな違いを見逃さないようにしましょう。

●外陰部にかゆみが生じるもの

・接触性皮膚炎

生理用品や衣類、避妊用具、医薬品、排泄物などが接触し、それが刺激となって起きる炎症。かゆみとともに、赤い発疹が現れることが多い。

・皮膚そう痒症

環境の変化による皮膚の乾燥、皮膚の老化によって起きる場合が多い。かゆみが強く、かきこわしによってただれや発赤が生じることも。

・外陰ベージェット病

外陰部や肛門などに湿疹が生じ、かゆみや灼熱感をともなう。ただれや潰瘍ができ、一部はかさぶたになる。治療をせずに放置した場合、浸潤した癌に発展するので要注意。

・ビダール苔癬(たいせん)(慢性単純性苔癬)

強いかゆみが生じるほか、患部表面が厚くなったり、乾燥してフケのようにぼろぼろ落ちたりする。

 ●おりもの症状があるもの

・膣トリコモナス症

トリコモナス原虫という微生物によって発症する性感染症。黄色く泡立つようなおりものが多量に出て、かゆみを併発することも。

・子宮頸管炎

クラミジア、トラコマチス、淋菌などに感染することで起きる頸管粘膜の炎症。やや黄色い粘液性のおりものが出る。

・骨盤内感染症

クラミジア、トラコマチス、淋菌などへの感染により、骨盤内の子宮内膜や子宮付属器に炎症が広がる。うみ状のおりものの多量分泌、発熱、下腹部痛が生じる。

・萎縮性膣炎(老人性膣炎)

おもに閉経後、卵巣から分泌される女性ホルモンが低下し、膣壁が弱くなり炎症が起きる。おりものや外陰部の痛み、かゆみなどの症状が出やすい。

 

膣のあたりが異常にかゆく、白っぽいおりものが出始めたら、それは膣カンジダかもしれません。通気性をよくし、清潔に保つことで改善も期待できますが、日常生活に支障をきたすほどかゆみや不快感が強い時、あるいは他の病気の可能性が否定できない時は、我慢せずに病院で診てもらってくださいね。

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