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乳頭や乳輪の気になる湿疹。それは、パジェット病かも!?

乳首や乳輪がかゆい、我慢できずにかいてしまったら、汁が出てきた……。最初は、ただの湿疹だと思っていたものが、長引いたり、症状が変化したりすると、心配になりますよね。実は、乳がんのひとつ「パジェット病」の初期症状がまさにこれです。あまり耳になじみのない「パジェット病」について知っておきましょう。

■パジェット病とは?

●乳首のかゆみや湿疹は要注意!

最初に違和感を抱くのは、乳首のかゆみや乳輪に出来た湿疹です。日常的に外気に触れている場所ではないから虫刺されではないだろうと思いながらも、痛みや大きく腫れるほどの症状がなければ、つい放置しがち。「ブラジャーを新しいものに変えたから?」とか、「季節の変わり目だから?」と軽く考える方が一般的ではないでしょうか。

応急処置として、かゆみや湿疹の薬を塗っても、なかなか治らない。または、さらに湿疹が広がる様子を見せた場合は、要注意です。まさに、このかゆみや湿疹こそがパジェット病の初期サインのひとつなのです。あまり耳にしたことがない方も多いと思われる「パジェット病」。一体、どんな種類の病気なのでしょうか。

●乳がんのひとつ、パジェット病

パジェット病は、パジェット博士によって発見された乳がんの一種です。乳がんは大きく分けると、湿潤性と非湿潤性に分けられますが、パジェット病は非湿潤性乳がんにふくまれます。湿潤性の乳がんは、がん細胞が周りの乳腺組織や脂肪へ湿潤し、がん細胞の範囲が広がっていきます。しかし、周りへ広がらずに、乳管内にとどまっているものが非湿潤性です。

しかし時間とともに、がん細胞が乳腺内部を突き進んで乳頭に達し、表面にあらわれてきたものがパジェット病なのです。表皮に達したことで、乳頭や乳輪にかゆみやびらん(ただれ)のような湿疹をおこします。

■パジェット病の症状・原因

●乳首のかゆみや湿疹は、パジェット病の初期症状

乳頭や乳輪にかゆみや赤みを帯びた湿疹が出ることが、一般的なパジェット病の初期症状ですが、人によってはかゆみだけで、湿疹が出ないケースもあります。かゆみのある部位が乳頭だということで、病院へ行きづらい、そのうち治るのではないかと考えてしまう方も少なくないと思います。真菌による皮膚病だと思ってしまうこともあるようです。

●皮膚炎だと思い込んで、放置しがちですが……

市販の皮膚炎の薬でかゆみを抑えているうちに時間が経過し、悪化させてしまう例もあります。最初はかゆみだけだったのが、やがて乳頭が炎症をおこしたように赤くただれたような状態に変わっていきます。これは、がん細胞が乳頭の皮膚に影響を及ぼしたことが原因です。さらに、乳頭や乳輪だけでなく、胸の皮膚にまで湿疹が広がってしまうこともあります。そこまで進んでしまうと、乳頭が変形して、乳輪の境目がはっきりしなくなるほどです。放置したことで症状が悪化する前に、早めに病院で診察を受けましょう。

●乳がんの特徴“しこり”は出来ない

また、乳がんのひとつではありますが、一般的に知られている乳がんの特徴である“しこり”はできません。このため、胸に異常がある状態でも、すぐに乳がんかもしれないという発想にはなりにくいようです。
なお、パジェット病は、乳がん全体のなかでは1パーセント前後とされています。また、かかりやすいのは50代~60代といわれていますが、若いからと言って、かからないとは言い切れません。これまでお話ししたような症状がある場合は、年齢に関わらず、受診することをおすすめします。

■パジェット病の治療方法、予後について

●パジェット病は画像診断よりも正確な生体検査を

パジェット病だと診断するには、生体検査が欠かせません。一般的な乳がんとちがって、マンモグラフィーや超音波検査での検査では、非湿潤性の乳がんを見つけることはむずかしいのです。この場合、がん組織の一部を採取して、検査を行います。がん細胞が乳頭のみにとどまっているケース、あるいは乳房内の広い範囲まで広がっているケースなど、場合によって治療方法が変わってきます。

●パジェット病の治療は、乳房温存手術が一般的

がん細胞が表皮内だけにとどまっている場合は、手術でがんの原発巣を切除します。また、表皮を超えて広がっている場合でも、リンパ節への転移がなければ、手術を行います。乳房全体を切除するケースもありますが、乳頭や乳輪などの患部まわりを切除し、乳房温存療法を行うこともできます。

美容の面からも精神面からも、温存療法を望む方が多いと思いますが、主治医との綿密な面談で納得のいく治療になるように、話し合うことが大切になってきます。

また、パジェット病は非湿潤性の乳がんなので、もともと転移する可能性は低いのですが、一般的に手術時に転移についても確認します。がん細胞が最初に入り込むリンパ節を調べたうえで、転移しているかどうかを確認するセンチネルリンパ節検査を行います。

●転移があった場合は、放射線治療へ

パジェット病の多くは非湿潤性ですので、転移がない場合がほとんどですが、まれに転移が見つかることがあります。その場合、片側のリンパ節へ転移していても、離れた部位への転移がなければ、原発巣とリンパ節を切除手術することができます。一方、両側のリンパ節へ転移があった場合は、切除ではなく、抗がん剤治療を行うことになります。

■パジェット病も早期発見が完治への第一歩

乳がんは、がんの中でも初期段階での治療が効果的だといわれていますが、中でもパジェット病は転移の可能性が低いことから予後が良く、完治を望めるがんだといわれます。それだけに、早期発見と早期治療が何よりも大切です。自分自身のカラダのことは、自分がいちばん知っているはず。そうはいっても、仕事や家事で忙しい毎日の中で、つい後回しにしてしまいがちです。お風呂に入った時や着替えのタイミングなどに、少し時間をかけて観察して、カラダの変化に気付けるようになっておきたいですね。

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