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近年女性に増加中の「梅毒」は妊娠への悪影響も!

あなたは「梅毒(ばいどく)」という病名を聞いたことはありますか? 梅毒は、主に性的接触によって感染する病気です。近年感染者が増加傾向にあり、男性も女性もかかる可能性があります。また、梅毒に感染したまま妊娠してしまうと、死産や早産になるといわれています。この梅毒について、感染経路や症状、治療法を見てみましょう。

■梅毒とは

梅毒(ばいどく)とは、「梅毒トレポネーマ」という細菌によって起こる感染症です。主に性的な接触によって感染し、陰部などにしこりや潰瘍(かいよう)ができます。この梅毒の症状を放置すると、発疹が全身にまで及びます。重症化すると死に至るといわれています。

●かつては「死に至る病」と呼ばれていた

梅毒は、1940年代頃に、抗生物質であるペニシリンが登場するまで、「死に至る病」として非常に恐れられていました。しかし、ペニシリンの登場により、早期から治療することで、完治させられる病気になりました。
梅毒は国内において1948年以降、患者報告数が大幅に減少しましたが、2010年以降になり、再び増加傾向にあります。その多くは、男性に起こるものですが、近年は女性の感染も報告が増えているといわれています。
梅毒に気づかずそのまま妊娠してしまうと、死産や赤ちゃんが先天性梅毒になる恐れがあるため、女性の感染の増加は問題視されています。
国立感染症研究所によれば、2015年10月時点で、2000名近い人が梅毒に感染したと報告されています。男性は1,400名程度、女性は600名程度です。女性の感染者のうち76%は15035歳の若い女性。また、女性の感染が前年の2倍に増加していることも見逃せません。

●感染経路は粘膜の接触

梅毒は、感染力が強い病気ですが、ただ無傷の皮膚に触っただけでは感染しないとされています。それは、梅毒トレポネーマが低温や乾燥に弱いため。よって、感染経路は梅毒感染者との性的接触が大半です。梅毒トレポネーマに感染している粘膜が、相手の粘膜や皮膚にできた傷に触れることで感染するので、あらゆる性的接触が感染経路になりえます。そのため、口の中にも感染している場合は、口を介してうつることもあります。そのほか、妊婦が感染すると、流産や死産を起こしたり、生まれることができても先天性梅毒になったりする可能性があります。また、万が一潜伏期間中の人の血液を緊急輸血してしまった場合、感染する可能性は高いといえます。

■梅毒の症状

梅毒の症状は、進行度に応じて、潜伏期、第1期梅毒、第2期梅毒、第3期梅毒、第4期梅毒に分けられます。

(1)潜伏期~第1期梅毒
感染してから約3~4週間の潜伏期間を経た後、陰部や口唇部、口の中などに、しこりができます。
女性は小陰唇などの女性器に、男性は亀頭や包皮などにしこりや腫瘍ができます。

しこりは小さく、ちょうど小さな豆の粒の大きさほどで、中心が堅く盛り上がった状態になるのが特徴です。
そのほか、両足の付け根部分にあるリンパ節が腫れることもあります。
ただし、これらの症状はすべて痛みがないといわれており、症状は2~3週間ほどで引いていきます。何にも感じないまま、知らない間にこの時期が過ぎていってしまう可能性もあります。しかし、まだ梅毒は完全には治っていないのです。これが第1期梅毒です。

(2)第2期梅毒
第2期梅毒は、感染してから約3か月後に起こる症状を指します。全身に発疹が出たり、リンパ節が腫れたり、熱が出たり、関節痛が起きたりします。顔や手足に「梅毒性バラ疹」と呼ばれる薄紅色のあざや、赤くて茶色っぽい、盛り上がった発疹が出るのが特徴です。しかし、それも数週間~数か月で消失します。

(3)第3期梅毒~第4期梅毒
その後、第3期梅毒においては、「ゴム腫」という大きな腫瘍が、皮膚、筋肉、骨にできます。
第4期になると、全身に障害が起きて、死に至ります。
現代においては、抗生剤の存在から、第3期梅毒以降はほとんど見られません。

■梅毒の治療方法

梅毒の診断は、まず症状の表れている部位の分泌液を採取し、顕微鏡で梅毒トレポネーマの有無を確認する方法があります。しかし、梅毒は潜伏期があるため、まだ症状が現れていない状態で発見するには、血清反応検査を行う必要があります。
梅毒と判明したら、「ペニシリン」という梅毒トレポネーマを死滅させる抗生剤を内服して治療します。第1期梅毒~第2期梅毒の場合、2~8週間ほどの治療で完治しますが、第3期梅毒以降の場合は8~12週間ほどの治療が必要になるといわれています。

■妊娠・不妊への影響について

梅毒は、先にも紹介した通り、女性が感染したまま妊娠すると、お腹の中の赤ちゃんにリスクがあります。リスクとは、まず、胎盤を伝って、胎児に感染する恐れがあることです。これにより、流産または死産になる可能性があります。
もし無事に生まれたとしても、先天性梅毒となるリスクが残ります。もし、赤ちゃんが先天性の梅毒を持って生まれてきた場合、神経や肝臓に病気があることが多く、治療はむずかしいとされています。
女性は自分の性器を直接見ることがほとんどないため、感染に気付きにくい面があり、十分な注意が必要です。

梅毒が早期に発見できるよう、妊婦健診においては、妊娠初期の13週までに1回梅毒検査を受けることが標準になっています。しかし、なかには妊娠検診を受けない女性もいるため、気づかず胎児へと感染してしまうケースもあります。また、妊娠中期以降の性交渉によって感染することもあるため、これについても注意が必要です。

近年、特に女性の感染が増加傾向にあるといわれている梅毒。かつては「死に至る病」として恐れられていましたが、現在ではペニシリンを飲めば、早期治療で完治する病気です。とはいえ、安心できないのは、その症状には個人差があり、気づきにくいところです。
男女共に感染するリスクのあるこの梅毒は、決して他人事ではありません。少しでも気になる症状がある、妊娠を希望している場合には、検査をしておくのをおすすめします。

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