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多嚢胞性卵巣症候群と妊娠の関係を知ろう!

多嚢胞性卵巣症候群は、不妊の代表的な病態のひとつとされています。この病態になると、妊娠はむずかしいのでしょうか? ただし、多嚢胞性卵巣症候群の場合は、排卵を促す治療を行うことができるため、妊娠できる可能性は十分あります。どのような方法で排卵を促すのか、また、日常生活の過ごし方の注意点などを見ていきましょう。

■多嚢胞性卵巣症候群について

多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)の妊娠との関係を深く知るために、まずはどのような病態なのかを確認しておきましょう。

●多嚢胞性卵巣症候群とは?

多嚢胞性卵巣症候群とは、卵巣内にできる卵胞が大きく発育せず、たくさん増えることで、排卵が起こりにくくなることを指します。排卵は、卵胞が成長して2cmほどになると自然と破裂して起きます。しかし、多嚢胞性卵巣症候群の場合は卵胞が1cmくらいまでしか大きくなりません。卵胞が大きくならなければ、破裂することもないため、排卵が行われないのです。このことから、多嚢胞性卵巣症候群の主な症状として「排卵障害」があり、不妊の原因の一つになっています。

●多嚢胞性卵巣症候群の治療

多嚢胞性卵巣症候群は、病気というよりも一種の病態です。症状もとくにありません。よって、病気を治すというよりも、結果的に陥る「排卵障害」に対して、対処が行われます。
妊娠を希望している場合は、排卵を促す治療として、排卵誘発剤の内服、注射による排卵誘発などの方法がとられます。
妊娠の希望がとくにない場合には、生理周期を正常化し、生理不順や無月経を改善する治療が行われます。その場合、主に、ホルモン療法や低用量ピルなどのホルモン剤などが用いられます。

■多嚢胞性卵巣症候群と不妊の関係について

不妊症治療においては、多嚢胞性卵巣症候群の治療も行われています。多嚢胞性卵巣症候群は、その7割が排卵に問題があるといわれているためです。実際、どのような治療が行われるのか、そして排卵が再開するめどはどれくらいあるのかなどを見ていきましょう。

●多嚢胞性卵巣症候群で排卵を起こすには?

多嚢胞性卵巣症候群の不妊治療としては、まず「クロミフェン」などの排卵誘発剤を内服する方法が用いられます。生理開始後3日目~5日目から5日間続けて飲みます。これにより、脳の視床下部が刺激され、LH(黄体形成ホルモン)やFSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンの分泌が促されるため、8割の女性に排卵が起こるといわれています。
それでも排卵しない場合には、ステロイドを併用して服用したり、「温経湯(ウンケイトウ)」といった漢方薬が使われたりします。
次の段階として、卵胞刺激ホルモンの注射を打つこともあります。これによって卵胞が育ち、排卵が促されるしくみです。

●卵巣過剰刺激症候群になる恐れもある

しかし、この多嚢胞性卵巣症候群で排卵を促す治療を行っている最中、卵巣が過敏になることで、「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」になる恐れもあります。これは、繰り返し注射をすることによって卵巣が3~4倍にも膨れ上がり、お腹に水がたまる病気です。

●糖尿病の薬で排卵が促されることも

最近、「メトホルミン」と呼ばれる糖尿病の薬に、排卵を促す作用があることが研究によって判明したといわれています。この薬を用いると、インスリンの感受性が高まることで、血中のインスリンが減少し、卵巣内の男性ホルモンであるアンドロゲンが減少するといいます。
そもそも、多嚢胞性卵巣症候群の原因のひとつとされているのが、卵巣内での男性ホルモン濃度の上昇。このことから、従来の内服薬では排卵しなかった場合でも、メトホルミンを一緒に内服することで、排卵する確率が上がるといわれているのです。

■妊娠できるカラダになるためにできること

では、多嚢胞性卵巣症候群になった場合、どのように過ごせば妊娠できるカラダになることができるのでしょうか。病院での治療のほかに、普段の生活の中でできることを見ていきましょう。

●食事の工夫

多嚢胞性卵巣症候群と診断された人のうち、約3分の1が肥満であるといわれています。また、インスリン抵抗性との関連性も多々指摘されています。そのため、食事の際は急激に血糖値を上げないよう、野菜や汁物から先に食べ、ご飯やパンなどの糖質を後に回すこともポイントです。そのほか、朝食をしっかり食べて、夕食は軽く済ませることも、男性ホルモンのアンドロゲンの高い状態を改善するという研究結果もあるようです。夕食を軽くすることは、食後の血糖値の上昇を防ぐことにもつながります。

●筋力トレーニングによる効果も

ある海外で行われた研究によれば、筋力トレーニングによって女性の性機能が改善することが分かっています。筋トレを行った後に、性欲が改善することが多く、不安や抑うつ状態が下がることも分かりました。
このことは研究による結果であり、個人差もあるため、必ずしもそうなるとは言い切れませんが、筋トレを試してみることは有意義といえるでしょう。基礎代謝が上がるほか、脂質や糖質の代謝の異常が改善されることもあるといわれているからです。適切な運動習慣をつけることは、肥満の解消のためにも重要です。

妊娠を希望しているとき、多嚢胞性卵巣症候群と診断されても、あきらめる必要はありません。前向きに自分に合った治療を続けていくことが大切です。薬を服用すれば、約8割の女性に排卵が起こっています。

また、食生活や運動習慣も大切です。妊娠を希望している場合には、根強く治療を続け、その生活面においても健康的な食生活を心がけること、血糖値の急上昇をもたらすような食べ方をしないこと、そして、適度に運動をし、筋力トレーニングを取り入れることがポイントといえそうです。正常な排卵リズムが作られるように、がんばっていきましょう!

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