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大人のADHDの診断はどのように行われる?

大人になってからADHDかと心配になり医療機関を受診した際、診断はどのように行われるのでしょうか。大人のADHDの診断法から、何科を受診すればいいか、受診時のポイントなどをドクター監修の記事で解説します。

大人の場合、ADHDが疑われるときは何科を受診すればよいのでしょう。そして、医療機関を訪れた際はどんな検査が行われ、どのように診断されるのでしょうか。

ADHD診断の意義とは?

子供時代はADHDだと知らずに過ごしてきたとしても、大人になると複雑な社会的活動に適応できずに悩んでいる「隠れADHD」が多いといいます。周囲からの評価が低いだけでなく、自己評価も低く、落ちこむことも多くなって、うつ病などを起こす原因にもなるのです。こうしたことを防ぐためにも早めのADHD診断が必要になります。

心の悩みも次第に緩和される

ADHDと診断され、それが自分の特性であると認められると次第に心の痛みも緩和されます。さらに、適切な治療を受けながら、対人関係を含めて生活の仕方を見直すことで、困難な状況も少しずつ改善することが期待できます。このとき、職場の上司や同僚などの周囲の理解とサポートも重要です。

ADHDに対する周囲からの理解も得られる

仕事が遅かったり、ミスが多かったりするのは、本人のやる気の問題ではなくADHDの症状が関係していることを周囲に理解してもらうだけでも本人の気持ちはずいぶん楽になります。さらに、スケジュール管理を手伝ってもらう、書類の二重チェックをしてもらうなど、本人の工夫や努力とともに周囲からサポートを受けることで仕事での失敗も少なくなります。

受診のタイミング

以下のようなことに多くあてはまる場合に、大人のADHDについて受診するといいでしょう。

●職場でのケアレスミスが多い

●ミスによるうつ症状や不安症状がみられる

●育児や親戚づきあいでの失敗が多い

こうした状況が継続する場合には、一度専門の病院にて診断を受けるといいかもしれません。

大人のADHDの受診先

大人のADHDの場合は精神科、あるいは精神神経科、一部の心療内科が担当科になります。ADHDは他の病気と間違いやすく、また合併障害も多いため、できるだけ大人のADHDの症例を多く診てきた専門医を探すとよいでしょう。多くありませんが、成人を対象とした発達障害外来やADHD外来を設ける医療機関も少しずつ増えてきています。

ADHD診断までの流れ

ADHDかどうかを診断するためには、まず問診によってADHDに当てはまるかを確認し、身体検査やMRIなどによって診断していきます。

受診時の持ち物

受診時は、自分の日頃の行動や様子を具体的に記録したメモを持参するのがベスト。子供の頃にADHDが見つからなかった場合も、なにかしらの兆候はあったはずです。そのため、小さい頃の様子がわかる通知表などの資料を用意したり、親に自分の子供の頃の様子を聞いておくのも参考になります。

問診による診断について

診療では、まず問診が行われます。現在の職場や家庭での様子、問題点や悩みのほか、これまでにかかった病気などの既往歴や子供の頃の様子など、ドクターの質問に答えます。この時、ADHDの診断基準に沿って質問されることもあります。

ADHDの診断基準について

ADHDの診断基準には米国精神医学会の「精神疾患の診断とマニュアル(DSM)」がよく使われ、これは子供も大人も共通のものです。2000年の改定版「DSM-IV-TR」では、不注意または多動・衝動性の症状が規定の項目数以上当てはまり、これが、家庭と職場など2か所以上において6か月以上継続し、症状のいくつかは7歳以前にあった(※1)などの基準が設けられています。詳しくは『子供のADHDの診断法』をご覧ください。

※1)2013年に改定された「DSM-V」では、「7歳以前」の部分が「12歳以前」に変更。

問診以外の検査について

以上の結果、ADHDが疑われる場合は、必要に応じて、身体検査や脳波、頭部MRIなどを行ってほかの病気や障害の可能性がないかを調べ、総合的に慎重に診断を行います。

なるべく早くADHD診断を受けましょう

このように周囲のサポートを受けるためにもADHDの診断は大切です。ひとりで悩まず、できるだけ早めに医療機関を受診して、正しく診断してもらいましょう。

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この記事の監修ドクター
ベスリクリニック 院長
田中伸明先生

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