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風疹(ふうしん)ウイルスが胎児に感染?先天性風疹症候群とは

風疹(ふうしん)は、一般的に症状が軽く、数日で回復するので、本来であれば、それほど怖い病気ではありません。
しかし、妊娠中にかかると、生まれてくる赤ちゃんが「先天性風疹症候群」になる危険性が高まるので、十分な注意が必要です。

先天性風疹症候群(せんてんせいふうしんしょうこうぐん)とは、一体、どんな病気なのでしょうか?今回は、その症状や予防方法などをご紹介しています。

先天性風疹症候群とは

「先天性風疹症候群」とは、妊娠中、とくに妊娠初期の妊婦が風疹にかかったことで、母体を通じて風疹ウイルスが感染し、生まれてくる赤ちゃんに生じる先天異常のことです。その発生頻度は、お母さんが風疹に感染した時期によって異なり、妊娠4週までは50%以上、5~8週は35%、9~12週は15%、13~16週は8%とされています。

先天性風疹症候群の症状

先天性風疹症候群の赤ちゃんにみられる主な症状には、次のものがあります。

先天性の目の病気

白内障…黒目の部分にある「水晶体」が白く濁り、視力が低下する。

緑内障…眼圧が高くなって視神経に障害をきたす。視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする。

網膜症…目の奥にある「網膜」に異常が生じ、視力が低下する。

小眼症…眼球が小さく、全盲や視力が弱まる。

先天性の耳の病気

難聴…耳が聞こえにくくなる。

先天性の心臓病

動脈管開存症…生まれたら自然に閉じるはずの「動脈管」という血管が開いたままになり、心臓や肺に負担がかかる。

心室中隔欠損症…右心室と左心室の間を隔てる壁に孔が開いている。

肺動脈の異常…肺動脈や肺動脈弁が狭くなる。

その他

  • 低出生体重…小さいまま生まれる。
  • 血小板減少性紫斑病…止血を止める働きがある「血小板」という血液成分が少なくなり、皮膚に紫色の斑点が現れる。
  • 発達遅滞…運動や精神の発達が遅れる。

妊娠8週目頃までの感染なら目、耳、心臓の2つ以上の障害を持つことが多く、それ以降は難聴のみ、妊娠20週以降では先天異常が現れないことが多いといわれています。また、生まれてすぐには障害がわからず、しばらく経ってから症状が出て、気づくケースもあります。

先天性風疹症候群の治療・予防

治療

先天性風疹症候群そのものを治療する方法はないため、赤ちゃんが成長し、手術が可能になった時点で、心疾患や白内障の手術をするといったように、それぞれの症状にあわせた治療が必要です。また、治療を受けても、障害が残ってしまうこともあります。

予防

妊娠中に風疹にかかってしまったら、先天性風疹症候群の発症を防ぐ手立てはありません。このため、先天性風疹症候群を予防するには、お母さんが妊娠前にワクチンを接種し、風疹ウイルスに対する免疫を獲得しておくことが、とても重要です。

ただし、ワクチンを受けられるのは、妊娠の2か月前まで。将来、妊娠を希望する女性で、ワクチンを受けたかどうか、過去に風疹にかかったかどうかが確実でない人は、医療機関で免疫の有無を調べる「抗体検査」を受け、必要に応じてワクチンを接種しておきましょう。

風疹の抗体検査については『妊婦でも大丈夫?風疹の抗体検査』、ワクチンについては『風疹(風しん)の予防接種の効果と副作用について』のページで詳しくご紹介しています。

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この記事の監修ドクター
クローバーこどもクリニック院長
眞々田容子先生

この記事のキュレーター

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ドクターをはじめとした専門家のご協力のもと、主に医療・健康に関する情報の発信中!
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