汗っかきの赤ちゃんは注意!湿疹・あせもの正しいケア方法は?

夏の暑い時期によく見られるのが湿疹やあせも。これは大人に限ったことではなく、新陳代謝が活発で汗っかきの赤ちゃんにも起こりやすい肌トラブルだといえます。そして、湿疹やあせもが重症化すると「とびひ」になってしまうことも…。今回は、赤ちゃんの肌に湿疹やあせもができてしまったときのホームケア方法を解説します。

湿疹やあせもはなぜできるの?

湿疹やあせもは、汗が汗腺の出口に詰まることで起こる炎症です。

チクチクしたかゆみがある赤い湿疹が一般的ですが、新生児の場合は透明や白色の発疹が現れる場合もあります。そして、かゆみはほとんどありません。

湿疹やあせもは、汗をかきやすい部分や汗が溜まりやすい部分に見られます。

頭や首、手足のくびれ、わきの下、背中、おしりなどにできることが多いといわれています。

 

湿疹・あせもができたときのホームケアは?

赤ちゃんの肌に湿疹やあせもができてしまった場合のホームケアのポイントは3つあります。

1) 汗をかいたらそのままにしない

湿疹・あせもを作らないためには、清潔にしておくことがとても大事。

赤ちゃんは大人よりも平熱が高いということを考慮して、衣類は大人よりも1枚少なめに。

肌着は、通気性がよく汗を吸いやすい木綿やガーゼなどの素材を選ぶこともポイントです。

赤ちゃんが汗をかいたらそのまま放置せずに、汗をタオルで拭いてあげてから、こまめに着替えさせましょう。

お風呂に入る際は、シャワーなどでしっかりと汗と皮脂を流しましょう。

石鹸の使いすぎは肌の乾燥を招くので要注意。11回程度の使用を目安に、手でやさしく洗ってあげてください。

肌トラブルがあるときは、ガーゼでさえも刺激になることがあります。

 

2) エアコンなどで部屋を涼しくする

湿疹・あせもを作らないためには、室内の温度・湿度管理も大切です。

気温があまり高くなければ、窓を開けて部屋の風通しを良くしたり、遠くから扇風機の弱い風を当ててあげたりすれば十分です。

気温の高いときはエアコンを使って、汗をかきすぎない環境を作ってあげましょう。いずれも冷やしすぎないように注意。

また、寝ている時に汗をかいている場合や頭に湿疹・あせもができやすい場合は、アイス枕を使うことをオススメします。

 

3) 患部を引っかかないようにさせる

湿疹・あせもができると、自分の爪で引っかいて患部を悪化させてしまうことがあります。

かきこわしてできた傷に細菌が感染し、「とびひ」になってしまう場合もあります。

とびひは、かゆみと痛みを伴う水疱で、強い感染力があります。水疱が破れると中から菌を含んだ液体が飛び散り、周りにうつしてしまいます。

そのため、赤ちゃんが湿疹・あせもを気にして手でかくようなしぐさをする場合は、爪を切らずにやすりで整えてあげましょう。また、赤ちゃんの手にミトンをつけるのもオススメです。

 

赤ちゃんの湿疹・あせも対策をご紹介しましたが、どれもやりすぎには注意しましょう。

例えば、赤ちゃんが汗をかかないようにと、いつも空気環境を涼しく設定するのは少々危険です。

なぜなら、人間の体温が一定に保たれている背景には、汗腺の働きが大きく関係しているから。

常に快適で涼しい環境にいると、体温調整がうまくできなくなって、気温の変化に弱いカラダになってしまう危険性もあります。

そのため、2歳までに11回はしっかり汗をかけるような環境をつくることも大切なことです。

 

赤ちゃんに湿疹・あせもができないように清潔を意識しつつも、あまり敏感にならないでくださいね。

ホームケアをしてもなかなか治らなければ、小児科か皮膚科を受診しましょう。

 

★今回のポイント★

・汗をかかせっぱなしにしない

・扇風機やクーラーで涼しい環境をつくる

・悪化させないように患部を引っかかせない

 

 

この記事の監修
日本小児科学会専門医 菊池 透先生

初回公開日:2017年7月26日
最終監修日:2021年5月26日

 

この記事のキュレーター

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