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産後に出血!? これって大丈夫なの?
無事出産を終え、カワイイ赤ちゃんとの対面を果たすと、産後のカラダにはさまざまな変化が起こり始めます。
今回は産後に起こる可能性のある不正出血の種類や原因について解説していきます。
出血したからといって、すぐに心配する必要はありませんが、まれに注意が必要な場合もあるので知識を付けておくのは大切です。
出産を経験している人であれば驚くことはないと思いますが、産後直後の出血は一般的なこと。
初産であれば、産後に起こるカラダの変化について知っておくと、入院への準備もぬかりなく行えるでしょう。
では、まず一般的に起こる出血の原因を紹介します。
悪露(おろ)と呼ばれる出血は心配不要
産後直後に起こる出血のことを悪露(おろ)と呼びます。これは、出産の時に剥がれ落ちた産道や子宮内膜のかけらの分泌物のことです。
産後1ヶ月間ほど続きます。一般的には産後約3日目までは量も多く、鮮血が出ることもあります。しかし、次第に色は茶褐色、淡い黄色、白色、透明へと変化していき、量も減っていきます。
● 悪露はまめにケアすることが大切
悪露が排出されること自体はあまり心配することはありませんが、血液が混じっている分泌物のため独特のニオイを感じることがあります。
まめにナプキンを交換するなど、外陰部を清潔に保つことでニオイも抑えられ、細菌感染の予防にも繋がります。
悪露の異常は病気のサイン?!
産後に起こる悪露は、子宮に起こっている異常を知らせてくれることもあります。下記のような場合は、医師に相談してみましょう。
【チェック項目】
・産後直後にもかかわらず悪露が出ない
・鮮血の塊が出た
・外陰部を清潔に保っているが悪臭がある
・悪露が長引いていて、腹痛がある
・悪露の色の変化が見られない
産後に起こる不正出血の原因は?
上記のチェック項目に当てはまった場合は、なるべく早めに医師に相談しましょう。子宮のSOSサインかもしれません。
ここでは具体的に産後に起こる可能性のある不正出血の原因を紹介します
● 子宮復古不全(ふっこふぜん)
子宮がなんらかの原因で、正常な硬さや大きさに戻らなくなってしまうことを子宮復古不全といいます。2週間以上鮮血が出続ける場合や、発熱や子宮の痛みが出た場合には医師に相談しましょう。
● 子宮内感染症
出産でできた傷から細菌が侵入し、子宮内で感染症を起こしてしまう病気のこと。悪露が鮮血で臭う、腰痛がある、高熱が出たなどの症状がある場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。
● 胎盤遺残(たいばんいざん)
突如として起こる出血や塊の悪露が出た場合は、胎盤遺残が疑われます。これは、子宮内に出されるはずの胎盤が残ってしまう病気で、放置すると大量出血によるショック死の可能性がでてきます。
● 弛緩出血
産後に収縮するはずの子宮が収縮せず、胎盤が剥がれ落ちた部分にある血管がふさがらないことが原因でおこります。これは放置すると大量出血によってショック状態に陥る可能性もあるため注意しましょう。
● 胎盤ポリープ
こちらも放置すると大量出血によるショック状態になる可能性がある病気です。胎盤など妊娠によって作られた組織の一部が子宮内に残ってしまい、小さな血管が伸びてこぶのような状態になったもののことを「胎盤ポリープ」といいます。
このように「悪露」は産後必ず起こる出血なので過度に心配する必要はありませんが、子宮からのSOSサインが出されている場合もあるので、産後1ヶ月は悪露の状態をチェックして異常がないかを確認していきましょう。
産後の生理再開はいつ頃?
産後は、妊娠・出産のために変化したカラダがまた妊娠できるように回復していく時期でもあります。
では生理が再開するのはいつ頃なのでしょうか?
これには個人差があり、時期を特定するのは難しいと言われています。
また、授乳を行っているとプロラクチンという排卵を抑制する作用をもつホルモンが分泌されるため、授乳期は生理が起こりにくいといわれているのです。
しかし、これも全ての人に当てはまるわけではなく、産後1ヶ月で生理が来た人もいますし、1年ほどかかったという人もいます。
産後の回復には個人差があるものです。
生理がなかなか再開しないからと過度に心配することはありませんが、気になることがあれば、医師などに気軽に相談してみるのがいいでしょう。
★今回のポイント★
・悪露は産後に必ず起こる出血
・悪露の異常は子宮のSOSサインかも!?
・生理再開には個人差あり!心配事はため込まず医師に相談を
この記事の監修
産科医 竹内正人先生
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