生まれてくる赤ちゃんのために。 将来妊娠したい女性に「今」知っておいてほしいこと

健やかな妊娠のための体づくり、「妊娠してから始めれば大丈夫!」と思っていませんか? 赤ちゃんの一生の健康には、妊娠中はもちろんのこと、妊娠前の母体の栄養状態も大きくかかわっています。例えば、赤ちゃんの先天性疾患である「神経管閉鎖障害」という病気。妊娠のごく初期に起こるため、妊娠に気づいてからの対処では手遅れになる場合もあります。

日本で増えている? 神経管閉鎖障害・二分脊椎症とは

神経管閉鎖障害は、妊娠時に胎児の神経管がうまく形成されないことで起こる、先天性の病気です。神経管は胎児の脳と脊髄、中枢神経系にとってとても重要な器官。神経管がうまく形成されないと脳神経と脊髄神経が正常に発達できず、赤ちゃんに重い障害が残ることがあります。

神経管閉鎖障害は、脳に腫瘤のある「脳瘤」や、脳が発育ができない「無脳症」、「二分脊椎症」などの病気を引き起こしますが、中でも頻度が高いのが、二分脊椎症です。
二分脊椎症の赤ちゃんは、本来なら体の中で皮膚や骨におおわれている脊髄が背中に露出して、こぶのようになった状態で生まれることが多く、この場合は生後すぐに手術が行われるのが一般的です。また、下肢の運動障害や排泄障害など、さまざまな障害や合併症が生じるため、症状や障害の程度に合わせて医療面・生活面でのトータルなケアが必要となります。

日本では、二分脊椎症の発症率が増加傾向にあり、2009年には約660人の二分脊椎症の赤ちゃんが生まれたと推計されています。

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リスク低減のカギは、妊娠前からの葉酸摂取

二分脊椎症を含む神経管閉鎖障害の原因は完全にはわかっていませんが、そのひとつに母体の葉酸不足があるといわれています。
ビタミンB群の一種である葉酸は、細胞の増殖、臓器の形成に不可欠な栄養素。母体が葉酸を十分摂取することで、神経管閉鎖障害の発症リスクが低減することがわかっています。葉酸は体内では合成されないので、食物から摂取するか、サプリメントで補う必要があります。

ここで注意したいのが、葉酸を摂取するタイミングです。胎児の神経管の形成は妊娠2週から始まって、6週末で完成するといわれています。しかし、多くの女性が妊娠を自覚するのは妊娠6週をすぎてから。妊娠が確定するのも胎児の心音が確認できる妊娠6~7週ごろですが、神経管閉鎖障害発症のリスクを低減するには、妊娠がわかる前から葉酸摂取を始めておく必要があるのです。日本産婦人科学会がまとめている診療ガイドラインでも、妊娠1ヵ月以上前からの葉酸摂取が推奨されています。

 

「結婚も子どももまだまだ先」と思っている人も、「いつかは子どもを産みたい」という気持ちがほんの少しでもあるのなら、妊娠前から摂取しておくべき栄養があることを知っておくことが大切です。いつか赤ちゃんを迎えるために、今からできること、始めませんか?

 

情報提供元:バイエル薬品

 

この記事のキュレーター

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