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中絶すると、妊娠しにくくなるって本当?

さまざまな事情により人工妊娠中絶手術という選択をするとき、「将来妊娠しにくくなるのでは」、「過去の中絶経験が今後の妊娠に悪影響を与えるのでは」などと悩む人は少なくありません。
今回は、中絶がカラダに与える影響と、将来的な妊娠の可能性について説明します。

「中絶手術=不妊になりやすい」ではない

中絶手術を受けると不妊になりやすいという説がありますが、そのような例はほぼないといっていいでしょう。

現代の日本の中絶手術は、妊娠週数や母体の状況をよく考慮した上で安全に行われるためです。中絶手術をして間もなく再び妊娠する人もいますので、あまり心配しなくても大丈夫です。

 

「中絶=不妊」のイメージとしてよくいわれている説は、中絶手術のうち「掻把(そうは)法」という、子宮内の胎児や胎盤を器具でかき出す手術が不妊の原因になるというものです。

 

子宮内膜を削りすぎることで十分に内膜が厚くならず、着床障害につながるというのがその理由ですが、そもそも子宮内膜は厚くなってははがれ落ちることを月経のたびにくり返すものですし、中絶手術で生じた小さな傷も徐々に回復していきます。

 

ですから、中絶が原因で着床障害になる心配はほぼありません。

また、中絶が原因で、それ以降の妊娠時に胎児や母体に生じるリスクが上昇することもないといわれています。

 

ごくまれに中絶の後遺症で不妊になるリスクも

ただし、手術自体のリスクはゼロではありません。

たとえば医師の技量不足などが原因で、器具が子宮を貫いて穴が開いてしまう「子宮穿孔(せんこう)」が起こる場合があり、状況によっては開腹手術が必要になるケースもあります。

また、ごくまれに子宮内膜が炎症を起こして癒着する「アッシャーマン症候群(子宮腔癒着症)」という後遺症が生じることがあり、これは不妊の原因になります。

子宮穿孔もアッシャーマン症候群も、医療が進んでいる現代の日本ではめったに起こることはありません。ただ、中絶にはこうしたリスクが伴うことはぜひ頭の片隅に置いておいてください。

なお、12週以降の中期中絶は母体への負担が大きく、こうした後遺症のリスクも高くなるため、手術を実施している病院は限られてきます。

 

精神的な落ち込みが不妊につながる

中絶手術後は、身体的には何も問題なくても、精神的に強いストレスを感じてふさぎ込んだり、自責の念にかられたり、涙が止まらなくなったり、夜眠れなくなるといった心身の症状を感じる人がいます。

とくに妊娠前に精神的な疾患があった人や、未成年者、妊娠中期で中絶した人などは、メンタル面での問題が生じる可能性が高くなる傾向があるようです。

 

中絶による精神的なショックが原因で、その後長い間子どもを持てなかったという人もいます。

うつや不眠などの兆候が現れた場合は、すみやかに心療内科を受診したり、専門家によるカウンセリングを受けたりすることを検討しましょう。

中絶は心身に大変な負担がかかる行為ですので、しばらくは回復に努めることが非常に大切になります。

 

★今回のポイント★

・中絶が原因で不妊になる可能性は低い

・まれに手術後の後遺症(アッシャーマン症候群)で不妊になることも

・中絶後に精神的なストレスを感じる人がいる

 

 

この記事の監修
産科医 竹内正人先生

 

この記事のキュレーター

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