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妊娠初期の葉酸不足で起こる、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」って?

妊娠初期に葉酸が不足すると起こるといわれる「神経管閉鎖障害」。日本でも神経管閉鎖障害を持つ人は、約1万人に3人の割合で存在しているそうです。
今回は神経管閉鎖障害の症状や、それを防ぐ葉酸について解説します。

神経管閉鎖障害ってどんな病気?

神経管閉鎖障害とは、妊娠初期において神経管がきちんと発達しなかった場合に起こってしまう障害を指します。

妊娠初期には、胎児の脳や脊髄などの中枢神経系の基礎となる神経管が形成されますが、葉酸が不足することでこれらが十分に発達せず、二分脊椎や無脳症などの障害が発生してしまうのです。

では、「二分脊椎症」「無脳症」の症状を詳しくご説明します。

● 二分脊椎症

二分脊椎症とは、脳や脊髄などの中枢神経系の元となる神経管が形成される際に起こるといわれています。

胎児の神経管は、はじめは板状になっていますが、そこから管状の神経管へと発達します。そして、背中の真ん中辺りから上下に向かって閉じていき、頭側と尾側の神経管が閉じ終わると骨や筋肉に覆われるようになります。

このときに、神経管の一部が閉じられず、脊髄が飛び出したままの状態になることがあります。これが「二分脊椎」です。

二分脊椎の場合、出産後すぐに手術を行いますが、下半身の運動障害や排泄機能の障害などが残ることがあります。また、妊娠8週目には脳脊髄液の循環がはじまります。この循環に支障をきたすと水頭症が起こる恐れもあります。

 

● 無脳症

背中より下の神経管がきちんと閉じないことで発症するに二分脊椎症に対して、「無脳症」は背中より上の神経管がきちんと閉じないことで発症します。また、無脳症は人間が自力で生命を維持することにおいて致命的で、生存率が極めて低い障害ともいわれています。

頭側に伸びた神経管がきちんと閉じられない場合、脳の形成に影響が出てしまいます。そして、頭蓋骨や脳が発達せずに萎縮したり、欠如したりする状態になってしまいます。この症状を「無脳症」といいます。

 

妊娠初期における胎児の発育が、とても重要だということがおわかりいただけたかと思います。

これらの神経管閉鎖障害を引き起こす原因は、いまだに解明されていませんが、妊娠時に葉酸を摂取することで、発症するリスクを下げることができるといわれています。

 

神経管閉鎖障害の発症リスクを防ぐ葉酸

葉酸とは、緑の野菜や海草類、レバー、大豆製品などに含まれている水溶性ビタミンの一種で、赤ちゃんの神経系の発達に欠かせない栄養とされています。また、妊娠する2ヶ月前からの摂取が望ましいといわれていて、妊活中~妊娠初期の摂取量の目安は、400μg(マイクログラム、0.4mg)とされています。

しかし、400μgの葉酸を野菜に換算すると、1日に350g以上も食べなければなりません。そのため、サプリメントの併用をオススメします。

最近では、さまざまなメーカーから葉酸サプリメントが販売されています。自分の目的に合ったものや葉酸の含有量などをきちんとチェックして、選ぶようにしましょう。

 

妊娠が発覚するのは、妊娠23ヶ月目。そして、この頃にお腹の中では急速に赤ちゃんの神経が急速に発達してきます。そのため、妊活中から葉酸を意識して摂るようにといわれているのです。

ただし、妊娠後期にサプリメント等で葉酸を過剰に摂取しすぎると、赤ちゃんが喘息になるリスクが高まるという報告もあります。そのため、サプリメントから葉酸を摂る場合は、11000μg (1mg)を超えないように注意しましょう。

 

妊娠初期は胎児の成長に大きく関わる大事な時です。

バランスのとれた食生活を意識しつつ、葉酸が不足しないように注意しながら、元気な赤ちゃんを育てたいですね。

 

★今回のポイント★

・神経管閉鎖障害とは、妊娠初期に起こる可能性がある障害の総称

・二分脊椎症は、背中より下の神経管が閉じないことで発症する

・無脳症は、背中より上の神経管が閉じないことで発症する

・神経管閉鎖障害を起こさないためには、妊娠初期に葉酸を摂取することが大事

 

 

この記事の監修
産科医 竹内正人先生

 

この記事のキュレーター

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