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頻度や強さに気をつけて!妊娠中のお腹の張り・痛み
妊娠中には、「これってお腹の張り?」「この痛みは、病院に行ったほうがいい?」など、判断に迷うお腹の張り・痛みを経験するママも多いと思います。
今回は、どのような張りや痛みに注意したほうがいいのか、判断基準や対処法をお教えします。
妊娠中に「お腹が張る」って、どんな状態?
妊娠中期(20週くらい)以降になると、下腹部がキューっと引っ張られるような感覚がすることがあります。
これが「お腹が張る」ということです。
お腹の張りは、仰向けになって両ひざを立てた状態で、おへその下あたりを触った時に、お腹がカチカチに固いかどうかで分かります。
どうして妊娠中にお腹が張るの?
お腹が張る原因の多くは子宮の収縮によるもので、腹圧や胎動など、何らかの刺激によって引き起こされます。
病的なものではない、生理的な張りなら、少し安静にすればおさまります。どんな張りでもまず安静にして、そのままおさまるようであれば、特に問題はありません。
妊娠中のこんなお腹の張り・痛みには注意!
● 妊娠初期のお腹の痛み・張り
妊娠初期には、下腹部がつっぱるような痛みの感覚が起こることがあります。
これは子宮が大きくなっていることが原因なので、多くの場合は心配しなくても大丈夫です。
ただ、生理と同じかそれ以上の出血が伴ったり、強い痛みがあったりする時には、流産や切迫流産、子宮外妊娠などの可能性があるので、かかりつけの産婦人科をすぐに受診してください。
● 妊娠中期~後期のお腹の痛み・張り
妊娠中期~後期になると、お腹の張りの様子を注意深く見ていく必要があります。
安静にしていてもお腹が1時間に何回も張ったり、痛みや出血、発熱を伴ったりする場合は、受診が必要になります。病院に電話して、現在の症状を相談してみましょう。
もし、「規則正しく張りが起こる」「起き上がれないほどの激しい痛みがある」「張りや痛みが連続して5分以上続く」といった場合には、休診日や夜間でもすぐに受診してください。
切迫早産や早産、常位胎盤早期剥離などのトラブルの可能性があります。
「安静にしていればおさまりそう」と自宅待機するママもいますが、いつもと違うという感覚が少しでもあったら、自己判断はせず診てもらったほうが安心です。
持病が原因になる、妊娠中の腹痛
なお、子宮筋腫がある場合は、妊娠中期に腹部が強く痛むことがあります。
鎮痛剤が必要になり、なかには入院する人もいますが、だいたい1週間くらいで痛みがおさまることが多いようです。
また、虫垂炎の手術をした人は、癒着した部分が引っ張られることにより一時的に痛みが生じる場合があります。
妊娠中のお腹の張り・痛みは、便秘の可能性も
妊娠中はホルモンバランスの変化や、大きくなった子宮に腸が圧迫されることにより、便秘になりやすくなります。
何日も便が出ていない状態で、お腹が張ったり、キリキリとした痛みを感じたりする場合、便秘が原因の可能性があります。
規則正しい食生活を送り、水分や食物繊維、乳酸菌を積極的に取るようにしましょう。それでも解消されない場合は、医師に相談してみましょう。
★今回のポイント★
・すぐにおさまるお腹の張りは、心配しなくても大丈夫
・長く続く張りや強い痛み、出血がある場合はすぐに受診を
・便秘が原因の可能性あり
この記事の監修
産科医 竹内正人先生
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