20代で腰痛も珍しくない!?慢性化する前に、腰痛の原因と対策を知ろう

立っていても座っていても腰が痛い…、そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。身近な悩みでありながら、なかなか対策できていない人も多いかもしれません。
今回は、腰痛の原因とその対策を紹介します。

腰痛は人間の宿命?

誰もが経験すると言われる、腰の痛み。

地面に対して垂直に立っている人間の背骨は、頭や上半身にかかる重力を支えなければならず、立っているだけでも腰に負担がかかってしまいます。

また、上半身と下半身を連結する腰は、カラダをねじる、回す、曲げるなど、日常生活でのあらゆる動作にかかわり、常に大きな負担がかかっています。

腰痛は、常に重力にさらされている背骨が悲鳴を上げた状態で、直立二足歩行をするようになった人間の宿命とも言えます。

特に女性は、男性に比べて筋肉量が少ないため、普段の動作や運動が筋肉の負担になりやすく、腰痛を起こしやすいと言えます。

 

2種類の腰痛のタイプ

腰痛には、ぎっくり腰のような急性のタイプと、慢性的に痛みが続くタイプがあります。

ぎっくり腰は、急に体をひねったり、腰を曲げないで重い荷物を持ち上げたりなど、腰に急に大きな負担がかかることによって起こります。

ぎっくり腰というと、“中高年の疾患”というイメージがありますが、“腰への急激な大きな負担”がかかると誰しも起こりうるものなので、20代でも起こる可能性はあります。

 

慢性の腰痛は、検査では異常が見つからない場合が多く、原因としては、姿勢の悪さ、長時間の同じ姿勢や肥満による腰への負担、運動不足による筋力の低下、冷えやストレスなどによる血行不良などが考えられます。

 

長引く腰痛は、病気のサインかも

腰の痛みは、軽いうちは回復しやすいものですが、放っておくと慢性化が進み、痛みが長期化するだけでなく、一度よくなったと思っても、症状が繰り返されるようになってしまいます。

また、腰椎椎間板ヘルニア、卵巣腫瘍や子宮筋腫など婦人科系の疾患が腰痛の原因となることもあるので注意が必要です。

痛みが長引く、痛みがひどくなるようなときは、医師の診察を受けるようにしましょう。

 

正しい姿勢を意識しよう

● 座っている時

長時間のデスクワークで猫背になるなど姿勢が悪いと、腰に負担がかかってしまいます。

あごを引いて、背筋を伸ばし、腰と脚の付け根が直角になるように深く椅子に腰かけましょう。

また、同じ姿勢を長時間とらないようにし、仕事の合間など定期的に伸びをしたり腰を回すなど、ストレッチをするとよいでしょう。

 

● 立っている時

下腹が出て、背中が丸く膝が曲がったような立ち姿勢は、腰に負担がかかるだけでなく、老けた印象を与えてしまいます。

肩の力を抜いて、腹筋に力を入れ、背すじとひざをしっかり伸ばして 、両足に均等に体重がかかるように立ちましょう。

 

腰痛に効果的な運動は?

運動不足で腰の筋力が弱ると、負担が大きくなって腰痛の原因となってしまいます。

ウォーキングやストレッチなどは、腰に大きな負担をかけずに手軽に行えるのでおススメです。

また、水中でのウォーキングは、浮力の影響で腰への負担が軽くなるうえ、水の抵抗によって筋肉がつきやすくなり効果的です。

30分程度を、できれば週に23回行うとよいでしょう。

ただし、痛みがある時には無理は禁物です。

 

筋肉の緊張をほぐすためには?

精神的なストレスも、慢性的な腰の痛みの原因となります。

3839℃程度の少しぬるめのお湯にみぞおちまで浸かる半身浴を、ゆったり2030分程度行うと、リラックス効果が得られ、ストレス解消につながります。

冷えや血行も改善し、筋肉の緊張もほぐれて痛みも軽減します。

 

急性の腰痛に対しては、筋肉をゆるめる働きのある「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」、慢性的な腰痛で「血」の滞りが影響している場合は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、冷えが原因である場合は 「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」などが、体質や症状を考慮して用いられます。

 

日常での何気ない姿勢や動作、生活習慣に腰痛の原因が潜んでいることも多いので、日頃から注意が必要です。

また、腰痛の原因となる疾患がある場合は、その治療を受けることが大切です。

 

★今回のポイント★

・ぎっくり腰は、20代でも起こる可能性がある

・慢性の腰痛は、検査で異常が見つからない場合が多い

・日頃の姿勢や習慣を見直そう

・痛みが長引いたり、悪化している場合には、早めに医療機関へ

 

 

この記事の監修 
婦人科専門医  松村 圭子先生

 

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