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産後1ヶ月でこれだけ変化する!ママのココロとカラダ
お産は女性のカラダにとっての一大事。産前のカラダに戻るには、1ヶ月以上かかります。赤ちゃんのお世話も始まるため十分な休息をとることができず、ママのココロとカラダは色んな変化に翻弄されます。どんな変化が訪れるのかあらかじめ知っておき、産後の体調の変化に備えておくようにしましょう。
妊娠・出産で痛めたカラダを元に戻す産褥期
妊娠・分娩によるママのカラダの変化が、妊娠前の状態に完全に戻るまでの期間のことを産褥期(さんじょくき)といいます。個人差がありますが、産褥期が終わるまでに大体6~8週間ほどかかります。
産褥期には、内分泌系の働きがまだ元に戻っていないので生理は再開しませんが、その代わり悪露(おろ)が始まります。悪露とは、子宮や膣、外陰部の傷からの分泌物が出るものです。悪露はだんだん分泌量が減っていき、大体4~6週間ぐらいで止まります。
産後しばらくは、入浴はシャワーだけ。浴槽に浸かることはできません。
産後1週目:さまざまな痛みを乗り切る期間
まだ病院に入院している期間です。
<カラダの変化>
・痛み
会陰裂傷した場合や、会陰切開、帝王切開を行った場合、傷口が痛みます。
さらに、授乳の度に子宮が収縮し痛みます。これを後陣痛といいます。後陣痛は、2人目以降の方が、1人目よりも痛みをより感じる傾向があります。痛みがひどい場合は、ガマンせず医師に相談するようにしましょう。
・排泄トラブル
お産の直後は一時的に膀胱や尿道がマヒして自分で排尿できないことがあります。そういった場合、細いゴム管で導尿してもらいます。
また、便秘がちになります。大体、産後3~4日経ってから出ることが多いようです。あまりに出ないと子宮の回復が妨げられるので、浣腸などで便を出すようにします。
・母乳
個人差はありますが、おっぱいは産後1~2日目ぐらいから出始めます。この出始めのおっぱいを初乳といい、抗体やビタミンが多く含まれています。
<ココロの変化>
産後の痛みが抜けないうちから赤ちゃんのお世話に追われることで、「子どもを育てる自信がない」など気分がふさぎ込んでしまう人も少なくなくありません。これをマタニティブルー(ズ)といい、産後すぐ~10日くらいのママの30~50%のくらいの人がかかるといわれています。原因は、出産によるホルモンの急激な変化。
長くても1週間程度で不安な気持ちは自然と落ち着いてきます。あまり深刻に考えないようにしましょう。
産後2週目:公的補助で産後健診が受けられる
退院し、本格的に赤ちゃんのお世話が始まる期間です。
食事の支度や買い物などは家族に頼み、身の回りのことと赤ちゃんのお世話に集中するようにします。
悪露の色が、褐色になっていきます。これは、血液成分が減少してきているためです。
おっぱいは大体10日目ぐらいから安定し、栄養価の高い成乳になります。
2017年度からこの週に行われる産後健診に国から助成金が出るようになりました。お住まいの地域によっては無料で受けられます。マタニティブルー(ズ)と原因や対処法が異なる、うつ病の一種である「産後うつ」は産後2週間ぐらいに発症することが多いためその予防を目的としています。
さまざまな悩みを専門家に相談できるよう、普段から疑問点はメモにとっておくようにしましょう。
産後3週目:疲れない程度に色々なことを再開する
疲れない程度に家事を再開したり、近くのお店へ買い物に出たりしてみましょう。日本では赤ちゃんの外出は1ヶ月過ぎてからが慣例ですが、特に医学上の根拠はありません。
産後は骨盤底筋群という筋肉が出産の影響でゆるんでいます。産後すぐから産褥体操で腹部や骨盤周りエクササイズを行えば、子宮・膣・外陰の回復が早まります。ダイエットはおっぱいの出に影響するため、まだ控えて。
会陰や帝王切開の患部が痛んだり腫れたりしている場合はすぐに病院を受診しましょう。
悪露の色は段々と黄色になっていきます。
産後4週目:悪露がそろそろ終わるころ
昔で言えば「床上げ」の時期。
ふつうの生活に戻るための準備を開始する時期ですが、動けるからと無理をせず、疲れたらすぐ横になるよう心がけましょう。
悪露の量が減り、人によっては悪露が全く出なくなります。
お風呂に浸かれるようになるまでは、もう少し待ちましょう。
1ヶ月健診で医師からの許可が出れば入浴、お出かけ、セックスができるようになります。
★今回のポイント★
・カラダが妊娠前の状態に戻るまでの産後6~8週間の時期を産褥期という
・産褥期には悪露といって生理のように性器から血液などが出る
・ココロの面でも出産の影響は大きく、産後すぐはマタニティブルー(ズ)になる可能性が高い
・産後2週間以上経過しても気分が晴れない場合は、産後うつの可能性がある
この記事の監修
産科医 竹内正人先生

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