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【不妊治療の基礎知識】体外で受精させる、生殖補助医療(体外受精、顕微授精)

ほかの不妊治療で妊娠できなかったり、女性の体や精子の問題が大きかったりするときは、生殖補助医療が検討されます。おもな生殖補助医療は、体外受精と顕微授精。どちらも、体の外で人為的に卵子と精子を受精させ、その後、受精卵(胚)を子宮に戻すという方法です。体外受精と顕微授精の詳細と、費用、成功率を紹介します。

体外で卵子と精子を受精させる、体外受精

不妊治療にはさまざまな種類がありますが、一般的には、軽い治療からスタートし、徐々にステップアップするステップアップ方式がとられます。

ステップアップ方式では、人工授精でも妊娠できなかった場合、体外受精をはじめとする生殖補助医療(ART)が検討されます。生殖補助医療は、おもに体外受精(IVF)と顕微授精(ICSC)があります。どちらも、体の外で卵子と精子を受精させ、その受精卵(胚)を子宮に戻すという方法です。

高度な医療技術である生殖補助医療は、当初(1980年代)は一部の大学病院のような限られた医療機関でしか行われていませんでした。しかし、医療技術の進歩した現在は、多くの医療機関で生殖補助医療が行われています。

生殖補助医療は、前述のように、人工授精の次のステップとして行われることの多い不妊治療です。ただ、カップルの年齢が高くなると、卵子や精子の妊娠する力は低下します。そのため、カップルの年齢によっては、ほかの不妊治療を早めに切り上げて生殖補助医療が行われることがあります。また、女性に子宮内膜症や卵管の閉塞があったり、男性の精子の状態が悪かったり数が少なかったりするなど、体内での受精が難しいと思われる場合は、ほかの不妊治療は行わず、最初から生殖補助医療が行われます。

シャーレの中で受精を促す、体外受精

体外受精は、次の手順で進められます。まず、排卵誘発剤を1週間ほど使用して、卵子を成熟させます。その後、採卵手術によって数~10個ほどの卵子をとり出します。採卵手術では、膣から細い管を通し、卵巣から卵子を吸引します。このとき、場合によっては麻酔が使われます。採卵手術を終えたら、後日、受精卵が子宮に着床しやすくなるよう、薬剤によって子宮内膜の状態をよくします。
男性の精子は、人工授精と同様に、採取、洗浄、濃縮されます。そのあとは、とり出した卵子と精子をシャーレの中で共存させることで受精を促すのです。受精が確認されたら、受精卵を数日間培養し、胚へと成長させます。それから、状態のよい胚を選び、膣から細い管を使って子宮へ移植します(胚移植)。良好な胚が複数育ったときや、すぐに胚移植できないときは、胚は凍結保存され、次の機会へと備えられます。胚を移植したあとは、子宮への着床をよくするために、薬剤によって黄体ホルモンの分泌を促します。

体外受精よりも人の手を介する、顕微授精

顕微授精は、体外受精でも妊娠しなかったときや、精子の状態が著しく悪く、体外受精でも受精しにくいと思われるときに行われます。顕微授精の手順は、体外受精とほぼ同じです。ただ、体外での受精のやり方が異なります。体外受精では、卵子と精子を共存させることで、数ある精子のうちのひとつが卵子の中に入り込みます。つまり、精子自身の力によって受精に至るのです。これに対し、顕微授精では、人の手で精子を1個選び、それを細いガラス管などを使って卵子へ注入し、受精させます。

生殖補助医療には保険が適用されません。費用は、1回につき十数万円~数十万円です。
体外受精における1回の治療での妊娠成功率は、ほかの不妊治療よりも10倍ほど高いといわれています。

 

★今回のポイント★

・ステップアップ方式で、最後に検討されるのが生殖補助医療

・おもな生殖補助医療は、体外受精と顕微授精

・生殖補助医療は、卵子と精子を体外で受精させ、受精卵(胚)を子宮へともどす

・1回の治療での妊娠成功率は、ほかの不妊治療よりも高い

この記事の監修
産科医 竹内正人先生

この記事のキュレーター

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