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教えて まさち先生!⑤ 体外受精・顕微授精でかかる費用はどのぐらい?

不妊治療で一番ネックになりやすいのが、費用のこと。
こんなはずじゃなかった!と思うような負担を抱えないためにも、はっきりした金額が知りたい人は多いようです。
どのような料金体系なのか、まさち先生に伺いました。

体外受精・顕微授精の基本料金は?

― 体外受精と顕微授精の治療には、どのぐらいの費用がかかるのですか?

 

まさち先生:

体外受精と顕微授精に関して、当クリニックは成功報酬制にしていて、受精卵をつくるまでがだいたい15万円、顕微授精で19万円ぐらいです。

成功して心拍が確認できる妊娠6週~8週ぐらいに育ったところで、25万円をいただいています。

詳しくはホームページでも公開しています。

http://www.ivf-shinagawa.com/clinic/price.html

体外受精操作をして受精卵を作るまでの金額を低額にしているのは、いわゆる体外受精に入るまでのハードルを下げたいからです。

 

― 長い間成功しない人もいるのも事実なので、成功報酬制なら安心ですね。

 

まさち先生:

もちろん成功報酬制を取るには、実際に妊娠実績があって、それが安定していないと難しい部分はありますが、わかりやすい料金体系にしたいからというのも成功報酬制にした理由のひとつです。

私たちは、凍結ができた分だけ、移植ができた分だけと、何かが達成できたときにいただくような料金体系にしています。

お金をたくさん払っても、思ったような結果が出るかどうかがわからないのが医療です。

結果や効果を約束して始められないので、皆さん不安なんですよね。

 

「体外受精は高い」と言っている人は、単純に「コストが高い」と思っている人と、「コストの実態が見えないのでお金を出すことができない」と思っている人の2パターンに分かれます。

確かに、一般の経済社会では、これから何かを始めようというときに、「いくらかかるかまだわかりません」というのは通用しませんよね。

実際問題として、やっぱり今後の費用が不透明では先に進めないという人は多いんです。

成功報酬制の場合、始めの支払い額を安く設定できます。

入り口を低額にして、体外受精に進めない原因がコストにならないようにと思っています。

 

― 成功報酬型でないクリニックは、だいたいどれくらいの費用が相場なのですか。

 

まさち先生:

受精卵をつくるまでに、30万円から50万円かかるところが多いと思います。

でも、それは卵の数によって値段が上がるので、ある程度当たり前とも言えます。

私たちは成功報酬制を取っているだけで、特別ディスカウントしているわけではないんです。

コストがかかるタイミングが、「不妊治療を卒業するとき」という後ろに回っているだけとも言えます。

 

採血やエコーの検査、受診料は加算される

― コストで言うと、体外受精と顕微授精に至るまでに、採血や検診で何度か受診しますよね。

体外受精の代金を用意するほかに、この受診代は別に用意しておくべきなんですか?

 

まさち先生:

受診すると受診料がかかるので、その採血代や注射代というのは別途で計算せざるを得ないですね。

注射の値段がそれなりにするので、そのとき少し高くなるぐらいでしょうか。

超音波をして注射を打つときは、1回1万円から2万円を目安にしていただいています。

受診回数は刺激方法によって異なるので、一概に何回とは言いにくいです。

 

― 薬代はどのぐらいの金額ですか?

 

まさち先生:

採卵に使う鼻スプレーは1回出したら20回ぐらい使えるので、人工授精の段階でもう出してある可能性があります。

鼻のスプレー自体は8000円ぐらい、トリガーの注射は3000円ぐらいです。

移植の周期に数日にわたって投薬する卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)は、だいたい数万円ですかね。

 

― なるほど、どこのクリニックも、だいたいこういった金額を加算して、最終的に同じような値段になると考えたほうがいいですね。

途中で思ったより費用がかかると、治療自体に不安が出てきてしまうこともあると思います。

個人差はどのぐらいありますか?

 

まさち先生:

卵の数が多ければ、凍結費用なども高くなるので、その差はありますね。

ただ、凍結した場合の成功率を説明すると、ご理解いただけることが多いです。

うちは基本的に、採卵後に99%は凍結して、次の周期に移植します。

環境の良い卵を多く残しておければ、それだけ妊娠率は上がります。

日本の凍結技術は、世界的に見ても断トツです。

安全に凍結できるので、たくさん採って、成功率を物理的に上げたほうが有効だと思います。

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助成金はあまり期待できないかも…

― 不妊治療の助成金を使う方は多いですか?

 

まさち先生:

助成金はぜひとも利用してほしい制度ですが、住んでいる地域によって違いますし、申請には年齢や所得などの条件があるところが多いです。

どこにお住まいでも、行政にはこのような制度が必ずあります。

住んでいるところの役所か、体外受精を行っている窓口で聞くのが一般的だと思います。

 

ある程度年収が高い方は、年収制限があって助成金を取ることができないことが多いようです。

東京都などは現在、夫婦の合算で730万円未満という所得制限があります。

でも、がんばって働いていて、年収300万円や400万円になる女性って多いんですよ。

ご主人も同じぐらい働いたら、夫婦合算で730万円という壁はすぐに超えてしまうでしょう。

だから、頑張って仕事している女性にはちょっと厳しい設定ですね。

でも、国が定めて都道府県が実施している助成事業とは別に、市区町村による助成事業もあります。

港区のように、所得制限がない地区も中にはあるんですよ。

また、勤めている企業が助成を行っているところもあります。

 

助成金については、医師が直接すすめることはありませんが、お知らせはだいたいクリニック内に貼ってありますし、受付でご案内できます。

体外受精のクリニックだったら、いわゆる受付デスクは助成金に対して詳しいものです。

ただ、基本はこういうことは自分で情報を調べて、知っておいたほうがいいと思います。

 

― 最近は、男性不妊のほうでも助成金が出ると聞きました。

 

まさち先生:

私としては、やっとそういう時代になったと感じています。

フランスなどは、男性診療科と女性診療科が普通に並んで存在しているんですよ。

不妊治療は、女性だけが頑張ってどうのこうのって話じゃないんだと、ようやくみんな気づいたんだと思います。

 

――次回は、不妊治療における男性とのコミュニケーションについて、深いところをお聞きしていきたいと思います。なかなか直接聞けない不妊治療の男心について、お伝えします。

 

「教えて まさち先生!」は毎週火曜日に更新されます。

次回は12/12です、お楽しみに!

 

お話をうかがった先生

先生紹介_修正2(テキスト付)

 

★取材協力★

はなおかIVFクリニック品川  
TEL:03-5759-5112
アクセス:大崎駅南口から徒歩90秒 スターバックス大崎ゲートシティー店奥

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この記事のキュレーター

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