【不妊治療最前線】妊娠できる可能性が25%向上!?注目の“ERA検査”とは?

カップルの約6組に1組は不妊治療を受け、約20人に1人が体外受精によって生まれる時代。妊娠の基礎知識を交えながら、最新の不妊検査・治療に関する情報をご紹介します。今回は「体外受精による妊娠成功率が約25%向上した」と言われている、画期的な検査方法について詳しく解説!

20人に1人が体外受精で生まれている!
日本の不妊事情

ルナルナ編集部で何度も取り上げている、「不妊」の問題。
まずは簡単に、日本における不妊・不妊治療の実態をおさらいしましょう。

日本産婦人科学会では、「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一年間妊娠しないもの」を不妊と定義しています。

現在、日本で不妊の治療を受けているカップルは約6組に1組と言われています。また、日本産婦人科学会が調査した結果、2015年に誕生した赤ちゃんのうち20人に1人が体外受精によって生まれていたこともわかっています。

不妊治療は一般的に、タイミング法 → 人工授精 → 体外受精・顕微授精などの生殖補助医療とステップアップしていくことを考えると、不妊治療によって誕生している赤ちゃんの数はもっと多くなります。

「不妊」の問題は、決して他人事ではないのです。

女性の年齢が大きく影響する、妊娠。
晩婚化により、自然妊娠することが難しくなり、体外受精を行うカップルは増加傾向にあります。

しかし、次のグラフが示すように体外受精などの生殖補助医療を受けたとしても、必ずしも赤ちゃんを授かれるわけではないのです。

 

出典:日本産婦人科学会 ARTデータブック

 

体外受精の妊娠成功率に影響すること

体外受精で赤ちゃんを授かるためには、2つの重要な要素があると言われています。

1つは、のちに胎児へと成長していく「胚の質」。そしてもう1つが、胚が着床する「子宮内膜の環境」です。

「胚」に関する研究は25年以上も前から行われていて、様々な技術革新により、安全性および質の向上が図られています。

しかし、いくら胚の質が良くても、子宮内膜に着床できなければ「妊娠」は成立しません。

もう1つの条件である、「子宮内膜の環境」が整っている必要があるのです。

個人差がある、着床のタイミング

子宮内膜には「着床の窓(インプランテーションウィンドウ)」と呼ばれる、着床が可能になる時期があります。

通常、体外受精によりできた胚(胚盤胞※)を子宮内膜に移植するタイミングは、医師が排卵からの経過日数、黄体ホルモンの補充状況、胚の成長、子宮内膜の厚みなどから総合的に判断します。
※胚盤胞とは…受精から約5日後。細胞分裂を繰り返して、成長した受精卵の状態。

自然妊娠の場合、排卵から約5日後に胚盤胞が子宮内膜に到達すると考えられているため、排卵(採卵)から約5日後を基準として黄体ホルモンの投与を実施し、移植が行われる場合が多いとされています。

しかし、着床に適した時期は厳密には「基準値に対して±2日」程度の個人差があり、胚を移植するタイミングが少しでもずれてしまうと着床ができないのです。

出典:アイジェノミクス・ジャパン ERAパンフレット

ここに注目したのが、スペインに拠点を置く、生殖遺伝医学のパイオニア「アイジェノミクス社」。

12年にわたり着床環境の研究を行い、子宮内膜組織の遺伝子を解析することで、着床に適した時期を個々に特定する検査方法「ERA(子宮内膜着床能検査)」を開発。

ERA検査で移植タイミングを見極めることで、体外受精による妊娠率が約25%妊娠継続率も約10%向上させることに成功したのです!

出典:アイジェノミクス・ジャパン ERAパンフレット

この結果を受けて、ERA検査は54ヶ国、6,000以上のクリニックで導入されています。※2018年1月時点

 

 

ERA検査はどこで受けられる?気になる痛みや費用は?

世界で注目を浴びているERA検査。
2017年春にアイジェノミクス社の日本支社が設立されて以来、国内の病院・クリニックでも続々と導入が決まっているそうです。

 

 

そこで気になるのは、具体的にどのような検査なのかということですよね。具体的にご紹介しましょう。

●検査対象者
下記のいずれかに該当している者
・良好胚を移植したにもかかわらず、着床不全を経験したことがある
・子宮内膜の厚みが6.5mm以上あり、子宮に特に問題がみられない
※ただし、本人が希望すれば検査を受けることは可能

●検査方法
排卵を確認してから5日目(不妊治療を開始している場合は、黄体ホルモン投与を開始してから5日目)に、医師が「ピペール」を呼ばれるチューブ状の専門器具を用いて、子宮内膜の細胞を採取する。痛み・出血は個人差があるものの、一時的なもの。
検査の所要時間は、10分程度。結果が出るまでは、23週間程度。

●検査回数
1~3
1回の検査で着床タイミングを特定できる人は、約9
※検査結果は、ホルモン周期や年齢に左右されないため、3年程度は有効と考えられている

●費用
初回検査の目安 15万円前後
※自由診療のため、詳細は病院・クリニックへ要確認

 

 

その他、ERA検査に関するお問い合わせはコチラから。

 

今後の子宮内膜検査としては、アイジェノミクス社本社で開発中の子宮内における菌の環境を見るEMMAEndometrial Microbiome Metagenomic Analysis)検査とALICE(Analysis of Infection Chronic Endometritis)検査が登場予定とのこと。

「患者さんの負担を減らし、より多くの不妊症・不育症の患者さんを助ける」ことをミッションに掲げる、アイジェノミクス社の活躍に期待が高まります。

 

自然妊娠も不妊治療による妊娠にも、リミットがあるもの。
“赤ちゃんが欲しい”と望むのであれば、早めに不妊検査・治療を検討してみましょう。

 

 

アイジェノミクス・ジャパンでは、2018年1月からFM西東京で「妊活ラジオ」をスタート!毎週、妊活に役立つ情報を発信しています。

初回放送:日曜日 9:40~9:50
再放送:金曜日 22:00~22:10

受信できないエリアにお住まいの方や聞き逃した方のために、Pod Castでも配信中!

 

 

キーワード / keyword

この記事のキュレーター

ルナルナ編集部と生殖医療サービス専門の遺伝子検査会社「アイジェノミクス・ジャパン」が、妊活・不妊治療をサポートする最新情報をお届けします!


この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ルナルナの最新情報をお届けします