子どものいのちを守れるママ&パパになる! その②大地震発生!その時ママ&パパがすることは?

被災地のママへの物資支援を通じて集めた、東北・熊本ママたちの経験と子どもを守る知恵をシェアする『防災ママカフェ®』を全国で開催している、(社)スマートサバイバープロジェクト(SSPJ)特別講師のかもんまゆさんに、被災したママ達の話を元に、親子でいのちを守るポイントをまとめてもらいました。プレママ&小さい子どものいるママ必見!です。

「毎日300回を超える地震が起きる国」ってどこの国?

『毎日大小300を超える地震が起き、世界中の地震の10%が集中する「地震大国」とは、どこの国でしょう?』

答えは、私たちが暮らす日本。

どうしてそんなに地震が多いのかご存知ですか?

実は、地球全体は、10数枚の大きな岩の板(=プレート)で、立体パズルのように覆われているのですが、日本の真下にはそのうちの4枚も重なって、押し合いへし合いし、バリバリと岩の板が割れ、地震が多発するという状況になっています。

私たち人間にとって、地震は怖いもの、まさかの出来事ですが、地球にとってはごく普通に起き続けている自然の現象なのです。

いざ大地震が起きても、子どもに怖い思いをさせないよう、まずは被災したママの体験から、大地震の瞬間、どんなことが起こるのかを知り、どう備えたらいいのか考えてみましょう。

大地震発生!まずは「その瞬間」を親子で何とか生きのびる!

今、全国各地で心配されている震度7は、想像をはるかに超えるケタ違いの猛烈なゆれ。

被災したママたちは「落ちてくる物との戦いだった」といっています。

これほどの大地震が起きたら、その最中に出来ることはほとんどありませんが、まずは「つぶされない場所に移動する」、そして「頭を守る」「しゃがむ」「つかまる」が基本。

親子でいのちを守るために、取るべき行動を知っておきましょう。

★キッチンに居たら…

ガラスや陶器が並ぶ食器棚や、重たい冷蔵庫、包丁、ガスコンロなどがあり、危険なので、すぐにキッチンから離れ、つぶされない場所に移動します。

★外出中なら…

手荷物で頭を守り、広い場所に移動。特にブロック塀や自動販売機などの転倒、看板などの落下物に注意します。

★運転中なら

ハンドルをとられるので、急ブレーキをはしないこと。ハザードランプをつけて道路の左側に停車し、緊急車両の邪魔にならないよう、キーは付けたまま避難を

★エレベーターに乗っていたら

すべての階のボタンを押して、停止した所で降り、避難します

 

ゆれが収まったら「3つのチェック」!

【1】正しい情報をチェックする

「東日本大震災のときはすぐに停電になってしまい、テレビはつかなかった。ラジオも持っていなかったので、自分の状況も、震度すら分からなかった」(東北ママ談)

地震の後、どんな行動を取るか決めるためには、まずは震源地や震度、津波が来るかなど、今起きていること、避難に関する正しい情報を知ることが必要です。

そのためにも、「大地震=必ず停電する」と考えて、電池式のラジオや携帯電話など、停電しても情報が取れるものを準備して

携帯はすぐに充電が無くなったというママが多かったので、何度か充電できる大容量のバッテリーの用意を。

【2】親子でケガの有無をチェックする

「地震の後、逃げることを考えると、一番大切なのはケガをしないこと」(熊本ママ談)

 大地震の時は、道路も寸断され大混乱になっているので、救急車や緊急車両はすぐに助けに来ることが出来ません。

「これだけ大きな地震が起きれば、ケガをするのが当たり前」と考え、救急箱の用意を。特に、両親が慌てるのが、子どもの出血。

市販の「止血パッド」など、簡単に応急処置ができるグッズの準備をオススメします。

【3】家の中をチェックする

余震に注意しながら、「窓やドアは開くか」「水道・電気は通っているか」などを確認。

そして火災発生を防ぐため「ガスの元栓を閉め電気のブレーカーは切っておきます

部屋中割れたガラスだらけになっていると、裸足や靴下では危険なので、普段から底が厚めのスリッパを履くクセをつけておいて。

 

避難するか留まるか、決める

「1人はおんぶして、1人は抱っこで逃げた。子どもの人数に合わせて、逃げ方を考えておいた方がいい」(東北ママ談)

「歩ける子どもには、子ども用防災リュックを背負わせ、お菓子などを入れたポケットつきの上着を着せました」(東北ママ談)

「防災リュックを玄関の近くに置いておくと便利です。あとコートとか…」(東北ママ談)  

 

津波の危険がある場所、火や煙が見えたり、建物や道路のひび割れなどがある場合は、直ちに安全な場所に避難を開始します。

逃げる時は、子どもに上着と靴を履かせ、帽子など何か頭を守るものを付けて。

道路が壊れていることも考え、ベビーカーではなく、抱っこひもで子どもを自分にくくりつけます。
 

大人の体力、子どもの人数や月齢、年齢によって、どこまで、どうやって逃げればいいのかは違ってきます。

事前に避難場所や避難ルートを考えておけば、いざという時、安心して逃げることが出来ます。

逃げる途中、一気に板チョコのように倒れる重たいブロック塀にも注意して。

「地震の後、近所の人と『どこかに逃げた方がいいのか』などと立ち話をしていたら、津波が来て逃げ遅れた」(東北ママ談)

住んでいる場所によっては、地震の後すぐに津波が来るかもしれません。

特に海岸近くにいる場合は、海から高く逃げる(=鉄筋ビルの5階以上。出来る限り上階へ!)ようにしてください。

津波は海からだけではなく、川を上ってくる場合もあるので、川の近くにいた場合も同様に、少しでも今いる場所より高い所に逃げます。 

 

最後に…まずはママの心の非常スイッチをオンに!

いかがでしたか?

リアルに「その時」の自分と子どもの姿を想像することができましたか?

大地震が来たら、「よし!絶対に子どもを守る!」と、心の非常スイッチをオンにして、いのちを守る行動をただちに始められるよう、普段から「地震が起きてからの行動シミュレーション」を繰り返し、今出来る準備を進めておきましょう。

 

この記事のキュレーター

東日本大震災の物資支援活動を機にママのための防災ブック「その時ママがすることは?」を制作し、現在、(社)スマートサバイバープロジェクト特別講師として、全国170ヵ所以上で乳幼児・未就学児ママ向け防災講座「防災ママカフェ®」を実施。9000人を超える人が参加中。

NHK教育「すくすく子育て」他、メディア出演多数。 3児のママ。

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