いつまで飲むの?やめていいの? 意外と知らないピルの「やめどき」

はじめがあれば、終わりがある。低用量ピル(以下ピル)の服薬をはじめたら、次は「やめどき」が気になるものです。今回はそんなピルの「やめどき」についてご紹介。カラダの不調を招かない正しいやめ方についての情報をお届けします。

「不調が治った!」は勘違い!?自己判断の服薬中止はもったいない

 

ピルを服薬することによって、月経困難症をはじめとするカラダの不調が改善したり、生理痛が緩和したり、肌がきれいになったりすると、うれしいですよね。ピルは女性がラクになるためにある薬ですから、効果を実感できたのであれば何より。ただしそこで「目的達成!」「不調が治った!」と勘違いし、自己判断で服薬をやめてはいけません。ピルは不調の原因を根本的に改善する薬ではなく、服薬することでホルモンバランスをコントロールし、体調を整える薬。服薬をやめると、生理が戻ると同時に、元の不調が再発してしまう可能性が高いといえます。

 

お金がかかるから。毎日服薬し続けるのが面倒だから。などなどやめたくなる気持ちも分かりますが、せっかくマイナートラブルを乗り越えてカラダが慣れ、ようやく改善したタイミングでやめてしまうのは、非常にもったいないこと。「もう大丈夫」と思っても、勝手に服薬をストップせず、かかりつけの医療施設に相談し、あなたの身体にとってベストな選択をしましょう。

 

 

妊娠したいと思ったときがピルのやめどき

 

ではいつがピルのやめ時なのでしょうか。その一つの指標となるのが「妊娠を望むようになったとき」。みなさんご存知の通り、ピルには高い避妊効果があるため、妊娠を望むようになったタイミングは一つのやめどきと言えます。ピルの服薬を中止した場合、個人差もありますが一般的には1~3ヶ月ほどで正常な生理周期に戻ると言われており、すぐ妊娠する場合もあります。

妊娠を望むのであれば、生理不順が改善しているかや、排卵有無など、経過を見た方が良いため、「そろそろ赤ちゃんが欲しいな」と思ったタイミングで医療施設に休薬の相談をするのがおすすめです。

 

妊娠は様々な環境が整うことが前提です。ピルにしても、妊娠にしても、かかりつけの医療施設はあなたにとって大切なパートナー。休薬のタイミングも含め、妊娠までの最適な方法を一緒に見つけましょう。

 

年齢も服薬をやめる判断基準のひとつ

 

妊娠を望んだときともうひとつ、やめどきのタイミングとしてあげられるのが年齢です。ガイドライン上では血栓症のリスクが上がる40歳以降は、ピルの服薬は慎重投与に分類。閉経した場合、また閉経していなくても50歳以降はピルの服薬はできません。

 

ただ一方でピルは更年期症状を緩和する効果があり、服薬をストップするとホットフラッシュなどの症状に悩まされる女性も少なくありません。こうした場合、HRT(ホルモン補充療法)など、ピル以外の方法で症状を和らげることも考えられるため、年齢による休薬でも、やはり医療施設に相談するのがベストです。

 

ピルはホルモン剤のため、やめたからといって大きなトラブルが起きることは少ないですが、身体のことを考えると、より不調が出にくい方法を取るのが賢明です。妊娠や年齢など、ピルの休薬を考えるタイミングは人それぞれ。ただしどんな理由であれ、自己判断で止めるのではなく医療施設に相談し、適切なタイミングでやめるようにしましょう。

この記事の監修
日本産科婦人科学会専門医  甲賀 かをり先生

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この記事のキュレーター

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