不妊の原因の半分は男性!?「男性の妊活」をふたりで学ぼう

※記事上部の写真はイメージです Image Source/gettyimages

不妊の原因の半分は、男性にあるといわれています。女性は、ナイーブな男性の体のこと、どれくらい知っていますか? 実は男性自身もよくわかっていないのが現状です。
子どもを望んでいる人は、ぜひパートナーと2人で男性の「妊活」について勉強してみましょう。
今回は、泌尿器科医の小堀先生に教えてもらいました。

監修の先生

小堀善友 先生

PROFILE:泌尿器科医。金沢大学医学部卒業。2009年から獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科に勤務。専門は男性不妊(とくに射精障害)、性感染症。BuzzFeed Japanなどのメディアで間違ったマスターベーション防止の啓蒙活動も行う。著書に『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)。プライベートでは4人の男児のパパ。

「妊活男女の保健体育講座」 #4
※参考:「妊活たまごクラブ 2021-2022年版」

病院はちょっと抵抗ありでも検査のハードルは下がっている

妊娠を望むカップルの多くは、女性が先に検査を受けています。男性があまり積極的になれないのは「セックスは男性にとっては沽券にかかわる重大な問題」だから。
自分に原因があるとは思いたくない気持ちはわかります。ただ、そうして検査をしないままだと、男性側に問題があった場合に発見が遅れてしまうことも。
今はスマートフォンで精液を測定できるキットもあるので、そうしたツールでチェックするのも一つの方法です。

男性不妊の原因は、精子の数や運動率といった原因から、勃起障害や射精障害などセックスにかかわる問題までさまざま。
気になる症状がある人は、日本性機能学会の専門医や日本性科学会のセックスセラピストを検索して相談してみましょう。

男性器の構造と精子の秘密

精子は2つの精巣の中で、細胞分裂によってつくられます。
女性の卵子と大きく異なるのは、精巣は毎日稼働していて、日々着々と精子がつくられること。精子の寿命は体外に出されて約3日間といわれています。

精子も老化する?

●精子力低下の分岐点と減少率

あまり知られていませんが、卵子と同様に精子も老化します。その分岐点は35歳ごろから。
ここを境に精子の数は減少し、生殖能力が少しずつ下がっていきます。
男性は何歳まででも大丈夫!という油断は禁物です。

不妊症の原因の48%が男性側に!セックスに原因も

●不妊原因の男女比
妊娠を望むカップルのうち約半数(48%)が 男性にも原因があることがわかっています。
精子の数や運動率の問題から、勃起障害(ED)や射精障害など、原因はさまざま。

男性不妊症患者疾患別内訳(複数)

造精機能障害とは精液の中の精子が少なかったり、精子の運動が悪かったりすることが原因で妊娠がしづらい状態のこと。
一般的に、精液量1.5ml以上、精子濃度1500万/ml、精子運動率40%以上ないと自然妊娠は難しいといわれています。

※2014年日本国内の男性不妊症外来受診者の内訳(2015年度子ども・子育て支援推進調査研究事業より)

男性不妊の原因となるもの

先述のとおり不妊の原因の半分は男性側にもあります。男性の不妊の原因となる主な因子は以下です。

奇形精子症

精液中の精子のうち、遺伝子異常などで奇形の精子の数が多い状態。WHO(世界保健機関)の基準では、正常形態精子が4%未満で診断される。妊娠のためには正常な精子を選び出して受精させる顕微授精の場合が多い。

無精子症

精液中にまったく精子がない状態。精子はつくられるが、精子の通り道の精管が詰まって いる「閉塞性」と、そもそも精子がつくられない「非閉塞性」がある。精子の有無は、精液の見た目ではわからない場合がほとんど。

乏精子症

精液中の精子が少ない状態。WHOの基準値では、精子の濃度が精液1mlあたり1550万個以上が妊娠しやすいといわれている。この基準値より低い場合に診断される。人工授精や体外受精等で妊娠は可能に。

そして意外に多い!勃起障害&射精障害

セックスするための体の機能になんらかの障害がなくても、勃起障害・射精障害などの心因性機能障害に悩む男性が増えています。
病気や性癖によるものなど原因はさまざま。薬やカウンセリングによって改善できます。

セックスで射精できない!射精障害の多くは、腟内射精障害です

女性の腟内でイケない男性が急増中!主な原因は、床にペニスを押し付けて射精する「床オナ」などの間違ったマスターベーション。
強い刺激に慣れると、腟内で射精できなくなるのだ。心当たりのある人は今すぐストップを!

〔参考〕Dr.小堀の「オトコのミカタ

【NG】不適切なマスターベーションの例

1. 強すぎるグリップ
2. 特定の体位で射精(脚に力を入れる脚ピンなど)
3. プレス法(床や壁に押し付ける床オナ)

【OK】適切なマスターベーションの例

1. 優しく握る(みかんがつぶれない程度を意識)
2. ピストンの速さを意識(セックスの際のピストンスピードを目安に)
3.力まず、リラックスする(軽くひざを曲げるなど)

■監修

小堀善友 先生

●撮影/合田和弘
●イラスト/KAZMOIS
●取材・文/尾越まり恵

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

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この記事のキュレーター

妊娠・出産・育児の総合ブランド「たまひよ」。雑誌『妊活たまごクラブ』『たまごクラブ』『ひよこクラブ』を中心に、妊活・妊娠・出産・育児における情報・サービスを幅広く提供しています。


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