なぜ、日本では同性同士で結婚できないの?【みたらし加奈×Kan対談】

世界では同性婚の認められている国・地域が33にのぼる中、日本ではなかなか議題にもなりません。国民の過半数は同性婚に賛成というけれど、なぜ実現しないの? LGBTQ+の当事者で臨床心理士のみたらし加奈さんと、イギリスで男性パートナーと結婚しているKanさんにお聞きしました。

――お二人が自分のセクシュアリティを自覚したり、悩んだりし始めたのはいつごろでしたか?

みたらし加奈(以下M)大学生のころ女友達に「女の子から告白されたんだけど、どうしよう?」と相談されたときでした。「付き合ってダメだったらお別れすればいいんじゃない?」って伝えたその一言に、私自身もハッとしてしまって、「このまま“男性”と結婚して子どもを産んで、“普通”の生活を送っていくのかな?」と考えたときに、初めて自分のセクシュアリティに疑問を感じました。

 

Kan(以下K)僕が悩み始めたのは中学3年生ぐらいからですね。男友達がみんな女の子のことを恋愛対象として好きって話してたんですが、僕は女性に対して恋愛感情を持ったことがなかった。それって普通じゃないと何となくわかったので、言えなくて。苦しかったです。

 

――セクシュアリティを自覚し始めたとき、誰かに話したことはありますか?

M前で話した友達が無事にお相手と付き合うことになり、そこでいろんなLGBTQ +のコミュニティがあることを知って。新宿二丁目のレズビアンバーのリサーチをして、「私も一緒に行くよ」って連れ出していたんです(笑)。実際にそういう場所に行ってみて、「やっぱり私、女の子も恋愛対象かも」って思うようになりました。

 

K●僕は誰にも言えなかったです。今ならなんで悩んでいたか自分の言葉で表現できるけど、当時はそれがわからなかったから、ただただ混沌。自分が真っ暗闇にいるような気持ちでした。助けてほしいけど、「助けて」とも言えないし、誰に言ったらいいかわからなくて、自分だけで抱えていましたね。

 

――周りの人にカミングアウトをし始めたのはいつでしたか?

M実際に女性ジェンダーとマッチングできるアプリに登録して出会ってみようとなったとき、すぐに周りの友達に「今、女の子とデートしてる」みたいなことは言っていました。前のパートナーのMikiと付き合ったときも、Mikiに同意を得た状態で、周りには報告してましたね。

 

K●僕は高校2年生のころ、小・中・高校が同じ親友に初めてカミングアウトをしました。この人だったら信用できるなと思って、放課後近くの小さな公園へ一緒に行って。すごく緊張したけれど、「実は男性が好きなんだよね」って言ったら、「KanKanだからいいんじゃない?」って言ってくれました。

 

※WeSAYのサイトへ移動します。

キーワード / keyword

この記事のキュレーター

ハースト婦人画報社が運営する各メディアが取材を重ねて得たセクシュアルウェルネスに関する知見を、複数の媒体で横断的に発信するプロジェクトが「WeSAY(ウィーセイ)」です。

あらゆるジェンダー、セクシュアリティの人が、身体的、感情的、精神的、社会的にウェルビーイングな状態でいられるための情報を発信しています。


この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ルナルナの最新情報をお届けします